次に、無線LANを「導入済み」および「導入予定」と答えた企業を対象に、その「導入目的」について尋ねた(複数選択回答方式、図2)。
導入済み企業で最も多かった回答は「会議室や打ち合わせスペースでノートPCを持ち込むため」で59.5%となった。以下、「配線の煩雑さを解消するため(48.5%)」「柔軟なオフィスレイアウト(36.0%)」「メディアタブレットやスマートフォンを活用するため(27.7%)」「工場、現場、店舗などでモバイル端末を使用するため(17.4%)」と続く。フリーコメントの中には「有線LANポートがない機器があるため」「他拠点への出張時でも意識せずに接続できる環境を構築するため」という声も寄せられた。
一方、導入予定企業で最も多かった回答は「配線の煩雑さを解消するため」で61.2%。以下、「柔軟なオフィスレイアウト(50.6%)」「会議室や打ち合わせスペースでノートPCを持ち込むため(49.4%)」「メディアタブレットやスマートフォンを活用するため(38.8%)」と続く。導入済み企業と比べると「LAN工事費を節減するため」と答えた企業の割合が多かった。この背景には、インターネット回線が高速化する中で、光ファイバーの取り回しなどで工事費用が予想よりも増えたり、専門性の高さを求められたりすることがあるのかもしれない。
それでは、「導入時に重視するポイント」は何だろうか。こちらも複数選択回答方式で聞いたところ、導入済み企業では「導入・運用コスト」が59.1%と最も高く、「セキュリティ(46.5%)」「可用性・安定性(36.6%)」「回線速度(31.5%)」「運用・メンテナンスの容易さ(29.1%)」と続いた。
一方、導入予定企業では「セキュリティ」が68.3%と最も高くなり、以下「導入・運用コスト(63.4%)」「運用・メンテナンスの容易さ(39.0%)」「可用性・安定性(30.5%)」「集中管理(29.3%)」という結果に。安定性や速度といった使いやすさよりもメンテナンスや管理面を重視する傾向がある。
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