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空中に浮かぶボタンをポチリ、「空中超音波触覚インタフェース」とは?5分で分かる最新キーワード解説(2/4 ページ)

» 2015年11月04日 10時00分 公開
[土肥正弘ドキュメント工房]

エンターティンメント領域で利用できそうな実験システム

 このような実用性のあるシステムの他に、映像とシンクロした触感を生み出して、エンターティンメント領域で利用できそうな実験システムも開発されている。例えば「触覚プロジェクタ」だ。ヤモリが走る映像をプロジェクタで投射し、その映像の中に体を入れると、ヤモリが皮膚の上をかけのぼる感触が得られる(図2)。

触覚プロジェクタ 図2 触覚プロジェクタ(出典:東京大学 篠田・牧野研究室)

 もう1つ、研究成果を紹介しよう。図3は、右側にある紙風船が本物であり、左側に見えるのは、光学的に映し出したクローンの紙風船だ。クローンの方にもう1つの紙風船をぶつけると、本物の紙風船が飛ばされる(クローンの紙風船ももちろん同じように飛ぶ)。また、クローンを揺さぶると、本物も同じように動く。この技術は「視触覚クローン(Haptoclone:Hapic & optical clone、ハプトクローン)」と呼ばれる。

視触覚クローン 図3 視触覚クローン(出典:東京大学 篠田・牧野研究室)

 同様の技術を利用して、離れた場所にいる人が互いに相手の姿を見ながら、手を伸ばして装置内に入れると、手が触れ合う感触を得ることもできる(図4)。

離れた場所の2人の指が触れ合う感触を得る視触覚クローン 図4 離れた場所の2人の指が触れ合う感触を得る視触覚クローン(出典:東京大学 篠田・牧野研究室)

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