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IoT時代の企業間競争に勝つために検討すべき10の戦略的選択肢KeyConductors(2/3 ページ)

» 2016年01月27日 10時00分 公開
[西山 毅レッドオウル]

接続機能を持つスマート製品は4つの機能を提供する

 次に接続機能を持つスマート製品が提供する機能は、大きく4つに分類される。「モニタリング」「制御」「最適化」そして「自律性」だ。

 まずモニタリングは、製品メーカーやユーザーが、製品に組み込まれているセンサーからデータを取得して、その製品の運用状況を監視していくものだ。次に制御は、実際に人が製品の近くにいなくても、遠隔操作で製品の運用をコントロールすることを可能にするもの、最適化は、制御に加えてその製品の運用状況を最も適した状態へと移行するもの、そして自律性は、人が介在することなく、さまざまなアルゴリズムを使って製品の自律的な運用を可能にするものだ。

「これら4つの機能によって製品運用の効率化が実現され、それがサービス提供時の効率化にもつながる。そこから製品の差別化、さらにはさまざまな製品を顧客のニーズや要件に合わせて提供していくことも可能になるだろう」

差別化と業務の有効性でブレークスルーを実現 差別化と業務の有効性でブレークスルーを実現 出典:PTCジャパン (C) Copyright 2016 PTC

 ここで自律性の事例として、ガッバイ氏は米BOSTON ENGINEERINGが開発したマグロ型ロボットを採り上げた。このロボットには多くのセンサーとアルゴリズムが組み込まれており、水中を自律的に泳ぎ回ることができるようになっている。人を救助したり、海底の地図を作成したりする場面で活用されるものだ。例えば海底の地図を作るためには、深海まで潜る必要があるが、そこまで制御のための通信は届かない。そこでロボットが自律的に動いて作業を行い、データを取得して水上まで戻ってデータを連携するのだ。

自律性を備えるマグロ型ロボット 自律性を備えるマグロ型ロボット 出典:PTCジャパン (C) Copyright 2016 PTC

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