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IoT連携でCRMをどう使う? CRMの基礎知識と最新事情IT導入完全ガイド(2/3 ページ)

» 2016年02月01日 10時00分 公開
[酒井洋和てんとまる社]

具体的なソリューションとその機能

 さまざまなCRMソリューションが市場に導入されているが、その中核となるのはセールスやサービス、マーケティング領域でのCRMソリューションだ。ここで、CRMと呼ばれるソリューションが持つ機能を領域ごとに紹介し、その全体像についてあらためて振り返っていこう。

CRMの全体像 図1 CRMの全体像(出典:セールスフォース・ドットコム)

セールス

 顧客情報はもちろん、顧客を軸にした活動履歴や案件管理、社内のやりとりを統合的に管理することが可能なソリューション。事前に設定された指標に基づいて目標設定し、次のうち手を担当者と上長が議論できる環境が備わっている。

 セールスの領域については、SFA(営業支援)ツールとして個別に多くのソリューションが提供されており、営業担当者が日報を入力することで、案件リストや活動報告書などが自動的に生成されるなど入力負荷の軽減につながる工夫が施されている。

 タイムラインのようなソーシャルインタフェースによって上長やメンバーとの情報共有を図りながら、報告や連絡、相談など社内コミュニケーションを活性化させる機能も備わっている。活動履歴が入力しやすいよう、モバイルデバイスとの連携も積極的に行われている領域だ。

 なお、自社の商品を販売する代理店を対象にコミュニティーを形成し、営業活動の支援およびパートナー戦略の立案を行うソリューションが備わっているものもあり、対象となる顧客によってその活用の幅は広がる。

顧客管理画面 図2-1 顧客管理画面(出典:セールスフォース・ドットコム)
新規ToDo画面 図2-2 新規ToDo画面(出典:セールスフォース・ドットコム)
活動記録画面 図2-3 活動記録画面(出典:セールスフォース・ドットコム)

サービス

 顧客はメールやWebサイトの問い合わせフォーム、コールセンターへの電話、ソーシャルでの書き込みなどさまざまなチャネルから企業にアクセスしてくる。これらマルチチャネルに対して顧客を軸に情報を一元管理し、顧客満足度向上につながるカスタマーサービス業務を支援するソリューションだ。製品を検討している見込み客へのサポートはもちろん、製品導入後のアフターフォローにまで活用できる。

 ソリューションによっては、対応するリソースとなる人員のスケジュール管理やメンテナンス人員のアサインを素早く行い、顧客への迅速なサポートを可能にするものもある。コールセンターで活用する場合は、CTIとの連携も可能となっており、顧客名や電話番号を軸に顧客情報を表示し、問い合わせ履歴を蓄積、管理することができるようになっている。

 なお、問い合わせが多く寄せられるものについては、外部に公開しているFAQページに情報を公開するといった使い方も可能で、専用のツールを持っているベンダーもある。

コールごとの履歴管理画面 図3 コールごとの履歴管理画面(出典:日本マイクロソフト)

マーケティング

 イベントやキャンペーン、セミナーで獲得した見込み客データを統合管理し、さまざまな施策でのROI測定まで行うことができるソリューション。リストのインポートから施策ごとのターゲット抽出、メールやアウトバンドコールなどマーケティング活動に必要な各プロセスの自動化を支援する各種機能が備わっている。

 実際のマーケティング活動の結果、見込み客としての確度が上がって商談化した段階で、営業へ情報をフィードすることも可能だ。メールの作成やソーシャルデータの分析など、マルチチャンネル化した顧客接点のさまざまな情報を取り込み、マーケティング施策の立案から実行、分析まで行うことができるようになる。

マーケティング画面 図4-1 顧客一覧画面からそれぞれに対するアクション状況が確認できる(出典:日本オラクル)
マーケティング画面 図4-2 特定の顧客に対するメール送信数やWebのクリック率が把握できる(出典:日本オラクル)
マーケティング画面 図4-3 どんなメールを送ったのかの内容が確認できる(出典:日本オラクル)

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