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10万円台で導入できる「エントリーサーバ」の実力IT導入完全ガイド(3/3 ページ)

» 2016年02月22日 10時00分 公開
[二瓶 朗グラムワークス]
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 エントリーサーバは低価格でありながら、サーバとしての機能を備えたハードウェアということだ。ただ、上位サーバほどのスペックを持ち合わせていないために、その性能に限度があるのも事実だ。エントリーサーバには、エントリーサーバに見合った使い方がある。

エントリーサーバの守備範囲

 中小企業がエントリーサーバを導入する目的の1つは「ファイルサーバ」としての用途だ。社内、部署内のデータ共有先として、また従業員各員のPCのデータ保存先として活用されることが多い。いわゆるNASよりも高い信頼性を求める場合に使われる。

 OSに「Windows Storage Server 2012 R2」ではなく「Essentials」エディションのWindows Server 2012 R2を使うことで、社外からのリモートアクセスが無料かつ簡単に可能となる(「Essentials」エディションのみ、マイクロソフトがDDNSサービスを提供するため。「Standard」エディションでも同機能の対応ができるが、実現するには別途DDNSサービス提供会社との契約が必要になる)。

 また、あまり多い用途ではないが、グループウェアなどの「業務アプリサーバ」や「メールサーバ」としても使うことができる。

 エントリーサーバのスペックは、25〜100人程度のユーザーのアクセスに耐えうる程度なので、あまり負荷がかかる使い方には向かない。例えば本格的な「データベースサーバ」や、100人を超える場合の「業務アプリサーバ」などがそれに該当する。

 また、多数の「仮想化」も負荷の高い用途だ。ある程度の従業員を抱える企業であれば、エントリーサーバを分散配置して運用することもあるというが、事例としてはあまり多くない。エントリーサーバは適材適所で使っていくことがベストということになるだろう。

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