一般に「コラボレーションツール」と呼ばれるアプリケーションが持つ機能にはどのようなものがあるのか、代表的な4つの機能を整理する。
一言で「コラボレーションツール」といっても、このカテゴリーに含まれるソフトウェアやサービスは多岐にわたります。シンプルなインスタントメッセージやメールに始まり、ビデオ会議、チャット、ファイル共有、プロジェクト管理、ワークフロー管理なども「コラボレーションツール」といえるでしょう。また単独の機能のみを提供するものもあれば、多機能を網羅した複合的な製品もあります。
そのため、ここではコラボレーションツール1つの基本機能という意味ではなく、一般に「コラボレーションツール」と呼ばれるアプリケーションが持つ機能にはどのようなものがあるのか、について代表的な4つの機能を紹介します。
メールやチャット、インスタントメッセージ、グループ会議、ビデオ会議、社内SNSなどによるさまざまなコミュニケーションの全て(またはそのうちの幾つか)を統合し、やりとりの内容を保管して、ユーザー全員が過去のメッセージや発言を自由に参照でき、またキーワードなどで簡単に検索できるようになっています。ユーザー同士が情報を共有し、簡単に意見が交換できるようになるため、膨大になりがちなメールの数が減少し、メールを読んだり返信したりする時間の削減にもつながります。
チームで取り組むプロジェクトを、定められた期限までに目標とする基準を達成しつつ完了できるよう支援します。プロジェクトのプランニング、メンバーへの作業割り振り、スケジュール管理、進捗(しんちょく)状況の追跡、to-doリストなどの機能を含み、誰がどの仕事の責任者で、どの段階まで進んでいるのか、ヘルプを必要としていないかなどをチームメンバー全員がリアルタイムで確認することができるため、円滑なプロジェクト進行が期待できます。
日々の業務で頻繁に利用する経費申請、営業提案書、会議議事録、社内の決裁書類や稟議(りんぎ)書といった紙文書を電子化し、オンライン上で簡単に作成、申請できるようにします。提出から承認や決裁までのワークフローが簡略化され、用紙のコストも削減することができます。文書の回覧状況や、現在どの段階にあるかどうかの進捗状況も、PCやモバイル端末で確認することが可能です。
社内やチーム、プロジェクトごとに作成した文書や資料などを共有、保存することができます。一般にアクセス権限の管理機能を装備しているので、共有したいユーザー間だけでデータを共有することが可能です。
またバージョン管理機能があれば、複数のユーザーが同一資料を編集することも可能です。文書やデータのファイルが追加、変更されると履歴が残るため、どの部分が変更されたのか、どのファイルが追加されたのかが分かります。
ここに挙げたのはコラボレーションツールに含まれる機能の一部であり、他にもナレッジマネジメントやポータル、カレンダー、共有スペース、共有ストレージなど、さまざまな機能があります。
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