キーマンズネット会員374人を対象にアンケート調査を実施した。デスクトップ仮想化の導入状況は、2年前とどう変わったのか。
キーマンズネットでは、2016年7月27日〜8月12日にかけて「デスクトップ仮想化の導入状況」に関するアンケートを実施した(有効回答数374件)。回答者の顔ぶれは、従業員数1001人以上の大企業が42.0%、101から1000人の中堅企業が37.7%、100人以下の中小企業が20.3%という構成比だった。
今回は、「デスクトップ仮想化の導入状況」について、2014年の調査との比較しながら企業の導入状況や意識にどのような変化が生じたかなどを明らかにしていく。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値は丸め誤差により一致しない場合があることをあらかじめご了承いただきたい。
最初に、「デスクトップ仮想化の導入状況」を聞いた。全体では追加・リプレースを問わず合算すると「導入済みである」が28.9%、「新規で導入を検討している」が4.3%、「必要性を感じているが、導入時期は未定」が27.0%、「必要性を感じない」が39.8%となっている(図1)。
これらの結果を2014年調査と比較してみると、この2年間で「導入済み」が9.5ポイント伸びていることが分かる。一方で、2014年に49.9%であった「必要性を感じない」が10.1ポイント減少しており(39.8%)、この2年間で「必要性を感じない」が減少した分と同じ割合で「導入済み」が増えていることが分かる。
また、「導入済み」の割合を従業員規模別に見ると、大企業が40.8%であるのに対し、中堅企業では25.5%、中小企業では10.5%となっている。
前回の調査と比較すると、大企業では32.2%から40.8%に、中堅企業では17.5%から25.5%に、中小企業では8.3%から10.5%に、といずれも伸びていることが分かる。伸びの割合で見ると大企業および中小企業は2割強程度の増加だが、中堅企業は約1.5倍となっており、特に中堅企業で導入が進んだことが分かる。
一方、「必要性を感じない」の変化を見てみると、大企業では44.3%から29.3%に、中堅企業では45.2%から40.4%に、中小企業では61.1%から60.5%に、といずれも減少傾向にあることが分かった。「従業員規模が大きい企業では必要性が認知されつつあるが、中小企業では必要性の認識にほとんど変化がない点が特徴的だ。
この他、IT関連外の製造業と流通・サービス業全般で導入済みが13%から29.8%に伸びており、デスクトップ仮想化の導入が進んでいることが分かる。その背景としては、SOHO、ノマドワークの普及などのワークスタイル変革が進んだことが挙げられるだろう。
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