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経営判断に必要なデータ分析に2週間、そんな経営速度を上げたのは事例で学ぶ!業務改善のヒント(2/4 ページ)

» 2017年03月15日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

「変化、スピード、スモールスタート」を全て満たす新たなツールが必要だった

 同社が新たなツールに求めた要件は、環境の変化にも柔軟かつ迅速に対応できること、そしてスモールスタートができることだった。プロジェクトではこれらを基準に、CRMやSFAなどを含めたさまざまなカテゴリーの製品を検討し、最終的にセルフサービスBIを実現できるTableauを選定した。カットオーバーは2016年8月だった。

 「Tableauを選んだ大きな理由は、2点あります。1つは、わざわざ大掛かりなツールを導入しなくても、今あるデータを有効に使え、スモールスタートができるという点、そして2つ目は、経営者の視点、ミドルマネジメントの視点、現場の視点のいずれの切り口でも、見たいデータを直観的なビジュアルですぐに確認できるという点です。例えばプロジェクト管理の人員・工数という項目では、勤怠管理システムからもデータを抽出して原価管理を行っていますが、各プロジェクトで月々どれぐらいの工数が発生しているのか、目標数字に対して今どれぐらいの達成状況なのかなどをグラフで見ることができます。さらに各メンバーが抱えているプロジェクト件数や残業時間をチェックしたければ、経営会議の場でドリルダウンしてすぐに見ることができるようになりました」(高橋氏)

Excelで作成されていたころの経営会議資料(イメージ) Excelで作成されていたころの経営会議資料(イメージ)
Tableau導入後の経営会議資料(イメージ) Tableau導入後の経営会議資料(イメージ)

 Tableauの導入に当たっては、プロジェクトの予算でライセンスをまず1つだけ購入し、各事業部からの要望を吸い上げてダッシュボード画面の設計を行い、確認してもらった後にフィードバックをもらってブラッシュアップしていくという方法を採った。事業部でのデータ閲覧には無料ビュワーのTableau Readerを利用することにした。

 「1ライセンスなら予算の中ですぐに購入できます。その意味でTableauはまさにスモールスタートが可能な製品であり、画面設計にも専門的なスキルは不要で、直感的な操作で求める画面を簡単に作成することができます。現在では全社で数十ライセンスを利用していますが、専門のデータ分析担当者が張り付いているわけではありません。現場がセルフサービスで利用している状況です」(高橋氏)

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