山名氏は、Domoを採用した理由について「概念実証(Proof of Concept:PoC)の段階で懸念していた点を全てクリアできると確認できたことが大きなポイントだった」とし、こう話す。
「懸念していたのは『どこまで必要なカスタマイズを実現できるか』というところ。具体的には、GUIで自由に分析グラフを作成したり、必要に応じてソート条件やフィルタリングができるだけでなく、従来Excelを使って行っていたようなやや複雑なデータ加工をクラウドBIツールで実現できるか、データ取得に必要なAPIコネクターは装備されているか、また、そのためのコンサルティングやサポートを提供してくれるか、だ。Domoはこれらの懸念を全てクリアしたので、導入の決定は速かった」(山名氏)
Domoの特徴の1つとして、「カード」と呼ばれる特定の指標に基づいた分析を簡単にダッシュボード上にまとめて表示できる点が挙げられる。例えば、SNSでの反応を数値化してグラフを作成し、カード上に目標値やしきい値を示すバーとともに表示させる。すると、記事を公開したあと、バーを超えているかどうかを見るだけで「記事単体でKPIを達成したか」かどうかが一目瞭然になる。
また、指標の平均値を参照して、当月の進捗(しんちょく)達成率などもひと目で把握できるようになる。視覚情報として課題を把握できれば「進捗(しんちょく)が思わしくない分野に、高い反響が期待できる記事を投稿して結果を評価する」といった分析から施策までのPDCAが回しやすくなるわけだ。
「こうした分析では、定量的に比較するためにデータを加工する作業は必須と言っても過言ではない。各SNSからAPIなどを介してデータを集め、Domo上のデータベース機能を使って、データを加工、独自の指標で一貫した評価ができるようにしている」
複数のデータソースを組み合わせるだけでなく、それぞれのデータの重複や正規化といった前処理もDomo上で行い、そのまま分析にかけたで、結果をカードで表示する。一度こうしたフローを作成しておけば、それをコピーして次の新しい分析を作ることも簡単にできることもDomoの魅力だという。
「ベースとなる処理はDomoのエンジニアが作成、それを基にわれわれが自由に処理を追加したり、カードを作成したりしている」と山名氏は使い勝手を評価する。
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