一方、G Suiteを選定する際のポイントは「検索」「導入・利用の手軽さ」「管理の手軽さ」が挙げられる。
検索
“ググる”という言葉が一般的になりつつあるだけあり、全てのサービスにおいてキーワードによる検索だけで必要なメールやファイルを簡単に探し出すことができる。この仕組のおかげで、G Suiteを利用する筆者はメールやGoogle Driveに保存したファイルを整理する必要がなくなり、保存先のフォルダを考えたり、探したりする無駄な時間から解放された。
導入・利用の手軽さ
G Suiteは基本的に全てのサービスをWebブラウザだけで完結できる。セッション数が抑えられるので、インターネットアクセス回線に対する負荷が相対的に軽く済むため手軽に導入できる。クライアントソフトウェアのインストールも不要であるため、デバイスを選ばず極めて手軽に作業ができるという点でユーザーにとってもありがたい。もちろん「Outlook」や「Thunderbird」などのメーラーを利用したい場合でも、設定さえ施せば、既存のメーラーを利用し続けられる。
管理の手軽さ
G Suiteにも大企業で求められるポリシーを実現するだけの十分な仕組みはあるが、分かりやすい設定パラメータと充実したヘルプ機能により、情報システム部門が1人しかいないような企業でも簡単にサービスを提供できるという点で管理者にとってもありがたい作りとなっている。
少し乱暴な言い方をするが、ここまでの話は企業向けのシステムを20年以上提供しているMicrosoftと、クラウドサービスをはじめとするコンシューマライゼーションの流れから企業向けにサービスを提供しているGoogleの、会社それぞれの“色”の違いが大きいといえる。
どちらが優れているという話ではなく、自社のコンプライアンスとの整合性や、自社のユーザーを今後どのように導きたいか、どちらが自社文化になじみやすいかという観点で検討することをお薦めする。
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