メディア

2018年はAIよりもセキュリティ、IT投資意向調査7つのITトピックス 2018(2/2 ページ)

» 2018年03月07日 10時00分 公開
[岡垣智之キーマンズネット]
前のページへ 1|2       

中堅〜大企業を中心にワークスタイルの変革への対応に課題意識

 次に、企業が感じている「部署における重要課題」の設問に対する回答結果を見てみると「コスト削減」(53.2%)、「セキュリティの強化」(45.4%)に次いで「従業員のワークスタイルの変革への対応」(35.9%)という結果となった。特に従業員規模1001人以上の企業においては同設問の回答比率が5割に迫り、従業員規模が大きい企業を中心に従業員のワークスタイルについて課題意識を持っていることが分かった。

部署における重要課題 図3 部署における重要課題

 また、前述の「関心のあるIT関連ジャンルはどれか」という設問では、従業員規模5001人以上の企業の約3割強が「テレワーク/モバイルワーク環境整備」に関心をもっていることからも、在宅勤務など多様化する働き手のニーズに対応しようとする企業の動きがうかがえる。政府も働き方改革を推進しているなか、それが企業の投資動向にも影響を与えているといえのではないだろうか。

企業の潜在的なIT需要はあるが、現時点ではまだ途上の段階

 最後に、今回のアンケート調査を基に2018年度の見通しを考察してみよう。IT投資の増減に関する回答結果では「前年度と同額」「まだ分からない」という回答に分かれたものの、「部門が考える重要課題」や「関心があるジャンル」という設問では、社会的にも喫緊の課題や、AIや機械学習といったここ数年で急上昇している技術キーワードが回答として挙げられていた。働き方改革といった国策についても、企業の現場レベルでは意識はあるものの、まだICT対応までには至っていない企業も多いのではないだろうか。

 このことから、企業は投資意欲を持ちながらも、まだ具体的な投資計画が策定されていない可能性も考えられる。潜在的な伸びしろは感じられるものの、現時点ではまだ途上の段階であると言えよう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

会員登録(無料)

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。