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Googleが提案する「脱・スマホ依存」方法がアナログすぎる件:548th Lap

スマホは今や生活に欠かせないツールだ。業務用のモバイルアプリも多数あり、業務連絡のついでについSNSを開いてしまう……なんてことも。あのGoogleが、そんなスマホ依存気味のわれわれを救ってくれるようだ。

» 2020年01月31日 08時00分 公開
[キーマンズネット]

 ついつい触ってしまうスマートフォン。依存症じゃない! と声を大きくして言いたいところだが、手が空いたらすぐSNSにゲームに、とスマホに頼りっきりの人は少なくない。仕事中にスマホが震えるとつい気になってしまうものだ。そんなスマホ依存症をGoogleがちょっとだけ矯正してくれるという。さて、いったい──?

 Googleは、2020年1月20日に「Envelope」を発表した。21日には「Digital Wellbeing」シリーズとしてアプリ「Activity Bubbles」と「Screen Stopwatch」の2種を追加発表した。これらは、Googleが実験的に取り組んでいる「Experiments with Google」というプロジェクトの一環で開発されたものだ。

 まず「Envelope」とは、その名の通り「封筒」なのである。なんと、物理的にスマホを封筒に入れてしまおうというのだ。PDFファイルをダウンロードし、プリントアウトしてハサミとノリでお手製の封筒を作る。現時点では「Google Pixel 3a」に対応するサイズしかないが、ともかくこの封筒にスマホを入れるのだ。

 封筒は2種類あり、専用アプリによってダイヤルキーだけが表示されるタイプと、カメラだけを利用できるタイプのものが存在する。つまりEnvelopeを装着すれば、マルチな機能を有するスマホを通話専用、写真/動画撮影専用のデバイスに制限してしまうというのだ。そもそもスマホの画面を見せないようにして機能を制限することで、スマホの使用時間を抑制し、ひいてはスマホに依存気味のわれわれを救う……という。当然ながら、通話や撮影以外にスマホを使いたくなるときもあるだろう。そのときは封筒を破ってしまえばいい。

 「Activity Bubbles」はスマホのホーム画面をカスタマイズするアプリ。スマホのロックを解除するたびに、ホーム画面の背景に円形のバブル画像が発生する。バブルの大きさは、スマホを使った時間に比例する。前回の使用時間が長ければ大きいバブルが画面に表示される。スマホを使えば使うほど画面が大小のバブルだらけになるので、自分がどれだけスマホを利用しているか視覚的に分かるようになる。

 「Screen Stopwatch」も似たようなホーム画面アプリだ。スマホのロックを解除するたびにスマホを使った時間を計測し、その通算時間の合計が数字で表示される。バブルの大きさで使用時間を示すActivity Bubblesよりも、より具体的に自分のスマホ使用時間を把握できる。

 Googleによると、Envelopeと2種のアプリは、直接的にスマホの使用時間を制限するのが目的ではないという。「依存症」として社会問題にもなっている昨今のスマホ事情において、ユーザー自身が使いすぎていないかを真剣に考えるきっかけになればいいと考えているようだ。

 Androidスマホの大本営であるGoogleがわざわざ抑制手段を提案しているのだから、世間の人々も多少はスマホ依存症を気にしているのだろう。可能であれば、手持ちのスマホで依存症対策を試してみてほしい。


上司X

上司X: Googleがスマホ依存症に警鐘を鳴らしてアプリなどを発表した、という話だよ。


ブラックピット

ブラックピット: へー。スマホを封筒に入れちゃうのか。意外にアナログですね(笑)。


上司X

上司X: アナログだからいいんじゃないか。


ブラックピット

ブラックピット: こういう遠回りなやり方、嫌いじゃないですよ。


上司X

上司X: キミの言い方はいちいちトゲがあるな。正面から評価すればいいじゃないか。


ブラックピット

ブラックピット: まあまあ。でもこれで依存症を撲滅するわけではなくて、あくまで皆さんへの注意喚起ということでしょう? 素直に称賛するのもつまらないというものです。


上司X

上司X: まあいいや(笑)。Googleはこの手の実験的な試みをいくつか手掛けていてね。2019年10月にはスマホから必要な情報だけを抜き取ってプリントアウトするという、いわば紙のスマホ「Paper Phone」なんてのも発表しているんだよ。


ブラックピット

ブラックピット: ははは、それもまた面白そうですね。でも結局のところ、手持ち無沙汰になれば触れてしまうのがスマホですよねえ。こないだも同僚数人とランチに行ったとき、最初に触った人間が罰ゲーム、なんてことをやったら……


上司X

上司X: キミがまず負けたんだろうな(笑)。個人的には、状況が許すならスマホを触りまくって構わないと思うが。何でも「依存」で片付けて使い過ぎをとがめるだけじゃ意味はない。どこかの県が条例でゲーム機やらスマホやらの使い過ぎを規制しようとしてるけど……あんなのは愚の骨頂だね。キミも業務に差し支えないならスマホを使いまくればいいよ(笑)。


川柳

ブラックピット(本名非公開)

ブラックピット

年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)

昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。

上司X(本名なぜか非公開)

上司X

年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)

中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。


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