「Microsoft Forms」をご存じだろうか。もともとは教育機関向けに提供されていたサービスだが、今では「Microsoft 365」に含まれる企業向けサービスとしても提供されている。Microsoft Formsは、アンケートやクイズ、申し込みやデータ収集のためのフォームを簡単かつスピーディーに作成できるものだ。また、Microsoft Teamsや「Microsoft Power Automate」と組み合わせることで、さらに活用用途が広がる。本連載の最終回となる本稿では、Microsoft Formsの有効な利用法を紹介しよう。
ここからはMicrosoft Formsの主な活用シーンを4つに分けて説明していきたい。
Microsoft Formsの代表的な活用用途がアンケートフォームの作成だ。最近は時節柄、企業が実施するセミナーなどはオンラインにシフトし、会場でアンケート用紙を配布してといった方法を採ることが難しくなっている。Microsoft Formsでのアンケートの作成手順は、どの設問をどういった形式で回答してもらいたいかを決めていくだけだ。例えば、セミナーの満足度であれば星の10段階評価、感想であればテキストの自由記入といった形だ。
PCの他にスマートフォンでも回答できる。回答する側にとっても紙に記入するよりも手軽に感じるだろう。結果はリアルタイムで集計、グラフ化され、概要を一目で確認できる。より詳細なレポートが必要であれば、Excelファイルとして回答データをダウンロードし、結果をまとめることも可能だ。
2020年に筆者が講師を担当したオンラインセミナーでは、Microsoft Formsを利用してセミナーアンケートを実施した。結果として興味深いのは、参加者のおよそ7割がアンケートに回答し、さらに回答者の6割以上が自由記述の設問にも答えており、紙で行っていたアンケートよりも高い回答率を得られた。特に、自由記述欄には具体的な内容の回答が多く、キーボードの入力で回答できる手軽さによる効果だと感じている。また、セミナーの翌日に回答した参加者もあり、紙のアンケートでは得ることのできない効果を得られたと筆者は感じる。
社内外に向けたイベントやサービスの申し込みフォームの作成に利用する例もある。この場合もフォームの作成はアンケート同様に回答項目を追加するだけだが、さらに、Microsoft FormsとPower Automateとを連携させることもできる。例えば、申し込みフォームから送信されたデータを「Microsoft SharePoint Online」のリストに自動的に格納し、Microsoft Teamsのチャットでチームメンバーに通知するといったことなどが可能なる。
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