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» 2021年06月17日 07時00分 公開

RPAの導入状況(2021)/前編

幻滅期を抜けたとされるRPA(Robotic Process Automation)だが、導入状況はどう推移しているのか。テレワークへのシフトが急激に進んだ今、RPAの導入や活用にどのような影響が出ているのか。「RPAの今」を読者調査から読み解く。

[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2021年5月25日〜6月7日 にわたり、「RPA(Robotic Process Automation)の導入状況に関する調査」を実施した。

 ガートナーのハイプサイクルにおける幻滅期を脱して普及期に入ったといわれるRPA。導入状況はどう推移しているのか。近年は各ベンダーからRPA導入やトライアル時の問題を解決するような製品やサービスが提供されているが、ユーザーの課題感に変化はあるのか。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を受けて、テレワークへのシフトが急激に進んだ今、RPAの導入や活用にどのような影響が出ているのか。「RPAの今」を読者調査から読み解く。

RPA導入率は横ばい、なぜ?

 RPAの適用領域と目される定型業務は企業内にどのくらい存在するのか。調査においては、「ほとんどない」との回答は5.4%にとどまり、60.4%が「ごく一部で存在する」、31.5%が「業務の半分くらいを占める」、2.7%が「業務の大半を占める」と回答した。全体の34.2%の企業においては「業務の半分以上が定型業務」であると分かる。2020年9月に行った同様の調査結果と比較しても大きな変化は見られず、IT化が進む今も一定の定型業務は残り続けている現状が見て取れる。

 RPAの導入状況については、トライアル導入(15.3%)と本格展開(24.3%)を含め全体で39.6%と約4割の企業がRPAを導入していることが分かる。なお「興味あり」「検討中」はあわせて30.6%だった(図1)。

 過去調査では2018年に14.3%、2019年には46.5%と約3倍に急成長したものの2020年には42.5%と導入率が微減した。現在はほぼ横ばいに推移している。従業員規模別に見ると5001人以上の大企業の約半数がRPAの本格展開に着手している傾向に変化はなく、RPA化に適した大規模な定型業務あり、RPAのために予算や人材を確保しやすい大企業が主役であることは変わらないようだ。

図1 RPAの導入状況

 RPAを適用している、あるいは適用したい業務は「集計レポート制作」(38.5%)、「ワークフローの自動実行」(37.2%)、「複数システム間のデータ入出力」(35.9%)が上位だった。RPAはツールによって複雑な条件分岐を組み込めるものの、ルールを複雑化すればメンテナンス工数が上がる。そのため、単一工程で完了する業務の自動化を検討するケースが多いようだ(図2)。

図2 どのような業務に適用したいか

一度はRPAを導入、または検討したが断念した企業、その理由は?

 定型業務がなくならない一方で、それらを効率化する手段として有効なRPAの導入率は横ばいだ。その理由は何か。編集部では、RPAの導入状況について「一度は導入した、または導入を検討したが、取りやめた」(7.2%)とした回答の中にヒントがあるのではないかと考えた。

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