オンラインコミュニケーションに関する調査結果によるとオンラインコミュニケーションでセキュリティに関するミスを経験した人の割合は35%。テレワークを実施している人ほど、そうでない人と比べてミスをした割合も高かった。
クオリティアは2021年12月20日、「オンラインコミュニケーションに関する調査」の結果を発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行前と比べて、多くの人がミュニケーションの取りにくさや質の低下を訴えている。また、回答者のテレワーク実施状況とセキュリティ関連のミスの経験率を比較してみると、テレワーカーほどオンラインコミュニケーションでメールの誤送信やパスワード漏えいといったミスを経験していることが分かった。
今回の調査は、全国の20〜59歳のビジネスパーソンで週に3日以上メールやWeb会議システム、チャットといったオンラインコミュニケーションツールを利用している人を対象に、新型コロナウイルス感染症の流行前と比較したコミュニケーションの変化について聞き、1000人から有効回答を得た(調査期間は2021年11月19〜22日)。
メールの量については、「非常に増えた」が12.7%、「どちらかといえば増えた」が68.2%で増えたと回答した人を合計すると80.9%となった。コミュニケーションの取りやすさについては、低下したと回答した人の割合が74.8%だった。年代別に見ると、年齢が高いほどコミュニケーションの取りにくさを感じている人の割合が高い傾向にある。具体的には、低下したと回答した人の割合は、20歳代の70.0%、30歳代の70.8%に対して、40歳代が78.0%、50歳代が80.4%だった。
コミュニケーションの質については、低下したと回答した人の割合は70.6%だった。コミュニケーションが取りづらくなったことで、コミュニケーションの質が低下したと感じているようだ。同様に、「報・連・相」(報告・連絡・相談)についても、しづらくなったと回答した割合が63.0%と高い。
具体的には、20歳代の53.2%、30歳代の59.6%、に対して40歳代は68.4%、50歳代は70.8%だった。
一方、仕事でオンラインコミュニケーションツールを利用する際に、セキュリティに関するミスをした経験があると回答した人の割合は34.6%だった。テレワークの実施状況別に見ると、テレワークをすることがある人の方が、セキュリティに関するミスをした経験がある割合が高かった。具体的には、テレワークをすることがない人の25.2%に対して、テレワークをすることがある人は45.7%だった。
具体的なミスの内容(複数回答)では、「違う相手にメールを送ってしまった」(55.5%)、「メールに違うファイルを添付して送信してしまった」(33.5%)、「メールでパスワードをかけなければいけないファイルを、パスワードをかけずに送ってしまった」(17.9%)の3つが上位に並んだ。メールに関する操作ミスが目立つ。
他にも「チャットで送ってはいけないファイルを送ってしまった」(6.4%)や「社外の人がいるグループチャットで社内の機密情報を書いてしまった」(4.3%)、「Web会議を、知らない人に盗み聞き・のぞき見されてしまった」(3.5%)がトップ10に入った。
なお、オンラインでコミュニケーションをしていると、対面時とは違ったハプニングに遭遇することがあるようだ。例えば、Web会議の際に経験したことがあることのトップ3には、「Web会議終了後の退出のタイミングに悩む」(11.0%、複数回答)、「Web会議をすっぽかしてしまう」(7.0%)、「Web会議でいいことを言ったのにミュートになっている」(5.9%)が挙がった。チャットでのトップ3は、「誤字・誤変換」(33.7%、複数回答)、「書きかけで送信」(29.9%)、「大事な内容がほかの会話に埋もれてしまう」(7.3%)だった。
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