メディア
ニュース
» 2022年06月22日 12時00分 公開

羽田空港が提案“1億通り”の過ごし方 日本空港ビルデングの新戦略とはOne to Oneマーケが目指すもの

日本のハブ空港である羽田空港で、日本空港ビルデングは新たなマーケティング施策に取り組む。顧客一人一人に合わせた1億通りのおもてなしを実現する、その戦略とは?

[指田昌夫,キーマンズネット]

 「羽田空港の利用者は、年間8700万人の旅客者だけではない。空港の施設で働く従業員や空港に関わる事業の取引先、お見送りやお出迎えをする人、展望デッキの見学者、飲食や買い物をする人、航空ファンなど多くの人がいる。多様なお客さまのニーズに合った価値を提供することが重要だ」――。そう語るのは、日本空港ビルデングの堀 史晴氏だ。

 同社のホームグラウンドである羽田空港は、国内48路線、1日約500の出発便が飛び立つ日本最大の空港だ。また国際線も53都市に58路線を持ち、1日約168便の出発便を運航する。利用者も非常に多く、国内線、国際線合わせて年間の旅客数は8532万人に達している。これは国内1位、世界でも5位の規模を誇る。羽田空港は空港としての国際的な評価も高く、日本のハブ空港として重要な役割を担う。

 この数字は、もちろん新型コロナウイルス感染症(COVID-19)前のもの(2019年)だ。直近はコロナによって利用者が激減しているが、「コロナ禍の2年で、機内や空港内において感染がまん延したことはない。航空機を使った旅行も、徐々に再開してほしいと思っている」と堀氏は語る。

 日本空港ビルデングは1953年創業の歴史ある企業だ。戦後、東京飛行場(当時)が米国から返還された際に、日本政府の財政難から民間資本による空港ターミナル建設を担う企業として誕生した。1955年から空港ターミナルビルの共用を開始している。

図1 マスマーケティングから脱却し目指す姿(出典:日本空港ビルデング)

 日本空港ビルデングは、時代の変化に対応して顧客満足度の向上と収益向上を目指しマーケティング専門部署を2020年7月に設立した。設けられたのは2020年7月で、発足から約2年だ。同社が目指す姿を実現するには、従来のマスマーケティングでは明らかに効果が不足していた。そこで同社は“新たな戦略”に目を付けた。

空港利用者一人一人へ“1億通り”の情報を発信する戦略とは?

図2 1億通りの情報を発信する羽田空港公式アプリ(出典:日本空港ビルデング)

 老舗企業である同社が新たに取り組む4段階のマーケティングロードマップと、同社が2021年3月にリリースした顧客ニーズに対応するためのツール「羽田空港公式アプリ」による“1億通りのおもてなし”とは、一体どのようなものなのだろうか。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

会員登録(無料)

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。