日産が統合人事システムとBPOサービスの導入で、年末調整のペーパーレス化を実現したという。導入のポイントと、具体的な効果とは。
Works Human Intelligence(以下、WHI)は2023年3月23日、日産自動車(以下、日産)が統合人事システム「COMPANY」とワークスビジネスサービスのBPOサービスを導入し、業務効率化を達成したと発表した。
年末調整において、紙で対応していた対象者が3万人から600人へ削減され、全体の98%がペーパーレス化されたというが、導入のポイントは何だったのだろうか。
日産によると、従来のシステムはメインフレームで構築されており、長い歴史の中で運用に関するドキュメントやノウハウが失われていたという。そこで、多くの利用企業の要件を吸収したソリューションと経験に基づくオペレーションを求め、COMPANYとBPOサービスの導入を決定した。
日産では、3万人の従業員の年末調整を紙で実施し、書類の配布や提出、システムへの転記などを手作業で行っていた。COMPANYの導入により、1万5000人がPCで、1万4400人がスマートフォンで申請できるようになった。業務効率化・ペーパーレス化を実現でき、従業員の利便性も向上したという。
日産は長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」の実現に向け、それを支える人事戦略の一つとして、人事業務の効果性と効率性の向上を掲げる。情報システム領域ではデジタル戦略「NISSAN DIGITAL NEXT」を展開し、戦略課題として基幹システムのモダナイズに取り組む。同社は「これからも、現在の業務の見直しや時代に適合した新たな業務の構築にチャレンジしていきたい」と抱負を述べた。
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