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Power Automate初心者でも“すぐデキる”業務自動化シナリオ 社内の情報収集を効率化実例で学ぶ! 仕事を効率化するPower Automate活用術(2/6 ページ)

» 2024年09月20日 08時00分 公開
[舟越 匠日本ビジネスシステムズ]

4.Power AutomateとFormsの連携によるアンケートフォームの改善

 現在のアンケートフォームでユーザーが入力する必要がある項目と、最終的に集計できる項目は下図のような関係になります。

図5 改善前のユーザーの入力項目

 これを、集計できる項目はそのままに、ユーザーの入力項目を「参加日程」だけにすることを目指します。

図6 改善後のユーザーの入力項目

 では、この仕組みをPower Automateで作成する前に、改善内容や項目ごとにどこからデータを取得するかを整理しましょう。

4.1.アンケートフォームの改善内容まとめ

 まず、改善により期待する効果は以下の3点です。

  • ユーザーの入力する項目数を減らすことによる回答率や参加率の向上
  • 名前や部署名などの表記ゆれの防止
  • メールアドレスなどの入力ミスの防止

 また、各項目について、どこからデータを取得するかを表にまとめました。

表2 項目ごとの取得方法
項目名 取得方法
名前 Power Automateによる取得
メールアドレス Formsによる自動取得
部署名 Power Automateによる取得
役職 Power Automateによる取得
参加日程 ユーザーによる回答(選択式)

 この内容を元に、実際にデータが取得できるかどうか確認します。

4.2.Formsで入手できるデータの確認

 まず、Formsで作ったアンケートフォームに回答した時に、どのようなデータが得られるかを確認します。

図7 Formsでフォームの回答を確認する

 AからE列までは、Formsが自動で記録している情報です。Formsの設定で「名前を記録」にチェックを入れている場合、メールアドレス(正確にはユーザープリンシパルネーム)は自動で記録されています。

図8 Formsの「名前を記録」で記録される情報

 集計項目のうち、メールアドレスは、このFormsで自動取得した値を使います。

 F列以降はユーザーが入力した情報です。

図9 Formsでユーザーが入力した情報

 名前と部署名、役職名は自動取得することを目指しますが、参加日程だけはユーザーに選んでもらう必要がありますので、ここはアンケートフォームに残します。他の項目はフォームから削除する予定です。

4.3.Power Automateを使って取得できるデータの確認

 ユーザーの名前と、Formsの回答には含まれていない部署名と役職名は、Power Automateで取得することを考えます。

 Power Automateには「ユーザープロフィールの取得」というアクションがあり、メールアドレスやIDを元にユーザーのさまざまな情報を取得できます。

図10 「ユーザープロフィールの取得」とMicrosoft 365のユーザー情報

 名前(表示名)、部署名、役職名はアクションに含まれていますので、これを利用したいと思います。

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