「AIで資料は作れるけど、増えすぎた」を解消するNotebook機能とは?
生成AIでスライドや図解を手軽に作れるようになった一方、作成物が増えるほど「どれが何の資料か分からない」「目的の資料を探せない」といった問題が起きやすい。
生成AIを使えば、資料や図解を短時間で作れる。一方で、作成する資料が増えるほど「どれが何の資料か分からない」「目的の資料を探すのに時間がかかる」といった管理上の問題も起こりやすい。生成AIの活用が広がる中、作成後の資料をどう整理するかも新たな課題になっている。
こうした課題に対し、ナレッジセンスは2026年9月17日、法人向け生成AIエージェント「ChatSense」のNotebook機能に、生成したスライドや図解の内容を示す名称を自動で付ける機能を追加した。
資料の一覧画面で中身を判別しやすくすることで、目的の資料を探す手間を減らす。自動で付いた名称は後から変更でき、変更した名称はダウンロード時のファイル名にも反映される。生成AIで資料を作るだけでなく、その後の管理まで効率化する狙いだ。
生成AIで資料を作るほど「探せない」問題
ChatSenseのNotebookは、社内資料を基にスライドや図解を作成し、生成した資料を一覧で管理できる機能を備える。
生成AIによる資料作成を繰り返せば、作成物は増えていく。資料が少ないうちは一覧から内容を把握できても、数が増えるにつれて「この資料は何だったか」「どれを使えばいいのか」が分かりにくくなる。
目的の資料を探すために一つずつ開いて確認する必要があれば、資料作成そのものを効率化できても、別のところで時間がかかる。
ナレッジセンスによると、Notebookで資料作成を繰り返す企業から、資料を開かなくても中身を把握できるようにしてほしいという要望が寄せられていた。今回の機能追加は、こうした利用上の課題に対応するものだという。
新機能では、新たに生成したスライドや図解に対して、内容を示す名称を自動で設定する。利用者は一覧画面から資料の内容を把握しやすくなる。自動設定された名称は後から変更でき、不要になった資料を削除することも可能だ。さらに、変更した名称は資料をダウンロードする際のファイル名にも反映される。Notebook内の資料整理だけでなく、ダウンロードした資料をPCなどで管理する際にも利用できる。
生成AIによる資料作成では作成に目が集まりやすいが、実際の業務では作成した資料を保存し、探し、再利用する場面も多い。今回の機能は、こうした生成後の作業を効率化するものと言える。
「作る」から「管理する」へ 生成AI活用の次の課題
生成AIの業務利用が広がると、作成できる資料の数や種類も増えていく。
その一方で、生成した資料をどのように整理するか、必要な資料をどう見つけるか、古くなった資料をどう扱うかといった管理上の問題が生じやすい。特に企業では、個人が作成した資料だけでなく、社内で共有・再利用する資料も増える。生成AIによって資料作成のスピードが上がるほど、作成後の情報管理が追い付かなくなる可能性もある。
今回の機能追加は、生成AIによる「作成効率」だけでなく、生成物を管理する際の使い勝手にも目を向けたものだ。
法人向け「ChatSense」、500社以上が導入
ChatSenseは、セキュリティを強化した環境で「ChatGPT」を利用できる法人・自治体向けサービスだ。ナレッジセンスはコスト面での優位性も掲げている。
チャット内容をAIの学習から守る機能は、エンタープライズとスタンダード、無料のスターターを含む全プランで利用できる。プロンプトの社内共有、メンバーの一括管理、フォルダやドラッグ操作などの独自機能も用意し、その多くを無料プランから提供する。
同社によると、生成AIは業務効率化やサービス品質向上を目的に法人での導入が広がっている。ChatSenseについても、高いセキュリティ環境や社内データの追加学習機能などを背景に、東証プライム上場企業を含む大手企業など500社以上が導入しているという。
初期費用は無料で、最低利用期間の制約も設けていない。無料で利用できる範囲を広く設定し、導入時の負担を抑える方針としている。
生成AIの「次の問題」は資料管理か
生成AIの導入初期では、「どれだけ業務を効率化できるか」が注目されやすい。だが、利用が定着して作成物が増えれば、今度は生成した情報をどう整理し、必要なときに取り出すかという問題が出てくる。
今回の機能追加は、こうした「生成AIを使った後」の業務に焦点を当てたものだ。AIによって資料を作るスピードが上がるほど、資料を探す・整理する時間まで増えてしまえば、効率化の効果を十分に生かせない。
生成AIの活用が「導入する」段階から「日常的に使う」段階へ進む中、今後はAIそのものの機能だけでなく、AIによって増えた情報や成果物をどう管理するかも、企業にとっての課題になりそうだ。
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