対前年比9.1%増。今後はUHF帯RFIDシステムが普及の鍵を握るとみられる「RFIDリーダー・ライタ」。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2008年のRFIDリーダー・ライタ市場は、13.75万台(前年対比9.1%増)、128.5億円(前年対比10.8%増)の市場となった。製造や物流などで堅調に市場を拡大しているが、小規模での利用が主流であり、流通、販売、サービス分野などでの導入が期待ほど進んでいないことから、当面微増での推移が予想される。
活用が先行したHF帯製品が市場をけん引したが、2006年末からUHF帯製品の市場も立ち上がりつつある。2007年はユーザーがラインアップの充実を待つかたちとなったが、2008年から試験導入を増加させた。2011年以降には、UHF帯システムで利用する周波数帯の見直しが行われる見通しであることから、今後の市場拡大が期待される。
市場占有率(数量ベース)を見ると、先駆けて市場に参入したベンダーが、40.0%のシェアで1位を獲得した。2位には、組み込み型を中心にビジネスを展開しているベンダーが16.7%で続く。また近年では、特にUHF帯を中心に海外製品の導入が進んでおり、大幅な小型化に成功したUHF帯製品などが登場した。HF帯RFIDでは、組み込み型製品などをユーザーが購入し、自作するケースも見られる。
携帯型リーダ・ライタでは、自由度の高いオープンOSを用いた製品も数多く登場している。端末で処理する業務やデータの増加を見越したPDA型RFIDリーダー・ライタ製品も登場しており、市場拡大が期待される。
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