2011年第2四半期、出荷台数が前年同期比2.9%増の376万台であった「国内PC」。シェア情報を紹介する。
IDC Japanの調べによれば、2011年第2四半期の国内クライアントPC出荷台数は、前年同期比2.9%増の376万台であった。震災の影響によりマイナス成長になった前期から一転し、ビジネス、家庭市場ともにプラス成長になった。ビジネス市場では東日本大震災の影響が残ったものの企業の需要が回復し前年同期比でプラスの成長になった。一方家庭市場でもPCの単価が下がり需要が刺激されたことによってプラス成長になった。
2011年第2四半期の市場占有率(出荷台数ベース)を見ると、NECが17.4%で1位であった。ビジネス市場では教育市場で落ち込んだものの中堅中小企業の需要が堅調で、2010年と同等の出荷台数を確保した。家庭市場では価格攻勢によって出荷台数を伸ばした。2位の富士通は17.1%であった。ビジネス市場では中堅中小企業の需要が堅調であったものの、大企業、官公庁、教育市場で落ち込み2010年の出荷台数を若干下回った。一方家庭市場ではデスクトップPCの出荷が寄与してプラス成長となった。12.1%を獲得し3位の東芝は、上位5社の中で唯一2期連続のプラス成長を達成した。ビジネス市場では大企業向け出荷が堅調に推移し、家庭市場ではデスクトップPCの出荷増が寄与した。
東日本大震災の影響は2011年第2四半期でほぼ終息したと考えられる。だが欧米の経済の悪化により円高が進むと企業は再び支出を抑え、PCの需要に悪影響を与えることも考えられる。
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