Chromebookはネット接続状態で使用することが前提となっている。オフィスで利用するのであれば無線、有線LAN接続に問題はないだろうが、外出先などでは何らかのネット接続手段を用意する必要がある。
Chromebookの利用には「Google Appsアカウント」または「Googleアカウント」が必須となる。また、Office系文書は「Googleドキュメント」を利用して作成する必要がある。ChromebookはGoogleが提供する製品なので、Google依存度が高くなるのは当然と言えば当然ではあるが、企業ポリシーによってはその依存度の高さが導入障壁になる可能性もある。
Webブラウザベースで動作し、Webアプリケーションを使用するという特性から、他のOSで動作しているアプリを移植するなどして同等に利用することは難しそうだ。
Chromebookのキーボードのキー配列は、Webブラウザの操作に特化したものになっていて、主にファンクションキー周りが一般的なキーボードとはやや異なる配列となっている。なお、ChromebookにはUSBポートが搭載されていて、USBマウス、USBキーボード、USBハブ、USB接続のWebカメラなどがサポートされている。
企業利用を前提にすると管理コンソールの利用が欠かせない。管理コンソールはChromebookのハードウェアとともに有料で提供され、そのライセンス価格は1台当たり2万1000円(税別、2015年5月現在)となっている。つまりChromebook1台当たりの導入には、ハードウェア料金+2万1000円のコストが必要ということになる。
Chromebookにはプリンタを直接接続し、ドキュメントを出力する機能がない。とはいえ、プリントする手段がないわけではなく、まずネット経由で印字を可能とする「Googleクラウドプリント」を利用してプリントする手段がある。
この場合はプリンタがGoogleクラウドプリントに対応していて、ネットに接続されている必要がある。Googleクラウドプリント非対応のプリンタでも、無線LAN対応のWindows、Mac、Linux PCに接続し、それらのPCにChromeと「Googleクラウドプリントコネクタ」をインストールすれば、Googleクラウドプリント同様に運用してプリントすることが可能になる。
さらに、プリントサーバが稼働している環境では、プリントサーバにGoogleクラウドプリントコネクタをインストールすることで、同様にクラウド経由での印刷が可能となる。ただし、Googleクラウドプリントコネクタが全てのプリントサーバに対応しているわけではない。
このように3パターンでプリントすることが可能なわけだが、従来のPCと比較するとやや煩雑であるのは確かだ。
ざっと挙げてこのような特徴のあるChromebook。果たして法人利用においてどのようなシーンで輝くことができるのだろうか。次項目より紹介していこう。
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