最後に、統合運用管理ツールを「導入済み」の人と「導入予定」の人それぞれに、そのきっかけを聞いた。
導入済みの人の回答は「運用管理の一元化(70.1%)」「運用管理費の削減(56.7%)」「業務の自動化(40.3%)」「セキュリティ強化(34.3%)」の順となり、導入予定の人の回答は「業務の自動化(50.0%)」「運用管理の一元化(47.5%)」「運用管理費の削減(42.5%)」「セキュリティ強化(40.0%)」の順となった(図3-1、3-2)。
導入済みと導入予定の人の回答を比較すると、上位を占めている項目は変わらないが、導入済みに比べ、導入予定は「一元化」と「運用管理費削減」を目的とする意見が大きく減少している。その一方で、「自動化」「セキュリティ」を目的とする割合が増えていることが分かる。
また、導入済みの人と導入予定の人とでは、「ITIL準拠・サービスレベル向上」を挙げた割合も大きく変化しており、導入済みは20.9%であるが、導入予定では8.7%となっている。「Infomation Technology Infrastructure Library (ITIL)」という概念が英国政府の中央電算電気通信局(CCTA)によって公表されたのが1989年、その後3回の改訂を経て「ITIL 2011」(5年前)が最新バージョンになっていることを考えると、「ITIL」への注目度は下がってきているのかもしれない。
前編では、「統合運用管理ツールの導入状況」について、「運用管理の悩みと解決策」や「導入状況・時期」「導入のきっかけ」をレポートした。後編では、「必要とした(する)機能」や「重視した(する)ポイント」「導入しない理由」などについてレポートする。
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