そうした対策についても、統計情報だけでなく改善のためのヒントを出してくれるのが、AI活用ソリューションらしいところだ。例えば図4のように、傾向をもとに「残業時間に送ったメールで受信者が多くの時間を割かれているので、緊急性のないメッセージは翌朝送っては?」とか、「同僚といつも複数の会議に一緒に出席しているのだから、分担して出席しても良いのでは?」というようなイメージで改善ポイントが提示される。
誰とコミュニケーションやコラボレーションをどれだけ行っているのかも働き方の見直しには重要だ。これも可視化できる(図5)。輪島氏は、自部門だけでなく他の部門の人々やパートナー企業の人などとより広く連携した方が生産的な仕事ができる可能性を示唆し、「マーケティング部門の人が営業部門や開発部門の人とのコミュニケーションが不足していると分かれば、それら部門の人とのコミュニケーションを意識的に増やすことができる。また上司との連絡の度合いも重要な見直しポイントになる」という。
もう1つのレコメンド機能と呼べそうなのがOffice Delveだ(図6)。これもOffice 365の1機能であり、法人向けエディションに搭載されている。こちらは機械学習技術によって、個々のユーザーニーズに合致するドキュメント/コンテンツを提示してくれる。それも自分が意識しているかどうかにかかわらず、内心では必要としている(と機械学習機能が判断した)内容も表示されるのがポイントだ。
これは情報共有の新しい手法であるばかりでなく、仕事や働き方に気付きを与えてくれる仕組みとなっている。こちらはSharePointなどのグループウェア上の共有ドキュメントに加え、SNSやメールの情報も対象にしている。将来的にはOffice 365上の全ての情報を対象にしたい考えだという。
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