メーカーによってやや差異はあるが、ビジネスプロジェクターは利用する場所や状況によって製品のクラス分けが行われることが多い。それは、利用シーンによって投映可能な画面サイズや必要な光源の明るさが異なるためだ。
例えば、大会議室や講堂のような広い場所で使いたければ「大画面での投映が可能となる明るい光源を搭載する」製品が必要となる。すると筐体も大型になり、高スペックで高価格な製品になりがちだ。
利用人数が5〜10人程度の一般的な会議室で使う場合、投映するスクリーンサイズは60〜80インチ程度が推奨される。明るさでいえば2500〜3000ルーメン前後となる。このスペックを持つ機器は、ベンダーによって「ベーシックモデル」「エントリーモデル」などとカテゴライズされている。
エプソン「EB-W31」
カシオ「XJ-V100W」
利用人数が10〜30人程度の少し広めの会議室で使う場合、投映するスクリーンサイズは80〜100インチ程度が推奨される。明るさでいえば3000〜4500ルーメン程度が必要だ。このスペックを持つ機器は、ベンダーによって「多機能パワーモデル」「アドバンスドモデル」などとカテゴライズされている。
エプソン「EB-2245U」
カシオ「XJ-F210WN」
利用人数が30人以上となるホールや講堂などで使う場合は、投映するスクリーンサイズも100インチ以上が必要となってくるだろう。明るさも広さに応じて5000ルーメンから1万ルーメンを超えるものまでさまざまだだ。
エプソン「EB-5530U」
エプソンの「EB-L25000U」の明るさは、同社調べで「3LCD方式として世界最高の明るさ」とうたう2万5000ルーメン(レーザー光源)。
主にコンサートなどのイベントや屋外でのプロジェクションマッピングなどで使われ、スモークを使った演出にも対応できるという。その外形寸法も936×860×346ミリと巨大で、質量はレンズ抜きで71.3キロもある。
もはや、われわれの知るプロジェクターというよりは、イベント映像のプロが使う「投映機」という別ジャンルといってもいいかもしれない。
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