統合ログ管理ツール(SIM/SIEM)の2016年度の国内市場は約74億円。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、統合ログ管理ツール(SIM/SIEM)の2016年度の国内市場は、SIMが29億円、SIEMが43億5000万円だった。SIMは内部統制用途を中心に拡大し、2012年ごろからはリアルタイムログ収集・分析機能を有するSIEMが、外部脅威へのセキュリティ対策として本格的に市場を確立した。
SIMはソフトウェアによる提供が主体でSaaS/アプライアンス市場は確立されていない。一方、SIEMはソフトウェアを中心としつつ、アプライアンスでの提供も行われている。ソフトウェアはシステム構成に応じて柔軟に対応できる一方、アプライアンスは設定の手間や導入期間が短い。双方堅調に市場拡大するとみられている。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、SIMでは、1位のベンダーが公共を主体に売り上げを伸ばし34.5%、2位は大手企業を中心に売り上げを堅調に伸ばし30.3%、3位は15.5%となっている。SIEMでは、1位は金融業を中心に幅広い業種への導入が進み20.7%、2位も幅広い業種に展開し19.5%、3位は18.4%となっている。
今後、PCI DSSに準拠する必要のあるカード決済代行会社、通販・ネットサービス事業者などの需要が継続的に見込まれる。また、近年SIMベンダーが徐々にSIEMの提供へと移行しており、SIEM市場が大きく拡大するとみられている。
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