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» 2017年08月24日 10時00分 公開

運搬ロボ、トラックシェアリング……日本の物流はAmazonを超えるか?イベントレポートアーカイブ(3/3 ページ)

[土肥正弘,キーマンズネット]
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「ささげ」+ロジスティクス+カスタマーサポート、システム開発でEC合理化

加藤大和氏 加藤大和氏

 アッカ・インターナショナルは、DPL流山にアパレル通販のバックヤード業務を効率化するフルフィルメントサービスを提供する。同社は、通販に不可欠な「ささげ」(商品撮影・採寸・原稿作成を指す造語)業務と在庫情報を連携させて一元管理を可能にする「ALIS」サービスの提供、ロジスティクス、カスタマーサポート、システム開発の4つの事業領域を持つ。

 加藤大和社長は直近の課題として、優先度が高い課題に向き合うことが必要とし、とりわけ在庫分散のロス、購買状況の変化への対応に取り組むべきという。解決策として加藤氏が勧めるのは、販路拡大(オムニチャネル化)と在庫の集中、一元管理である。そのためには、システム構築、業務設計の見直しも必要になるという。

 例えば、同社はこの課題解決のため、通販在庫を1カ所に置き、ALISにより一元管理して販路拡大を図った。全20に増えた販路で早いもの勝ちの在庫取り合いになり、商品は瞬間蒸発するようになったという。不足する商品は店頭在庫とALISが夜間にデータ連携して処理して店頭から出荷できるようにし、それでも足らない場合にはB to B在庫を合流させることもできるようになったとのことだ。

図5 在庫情報を同期させて通販/EC業務を効率化するALISによる販売プロセス 図5 在庫情報を同期させて通販/EC業務を効率化するALISによる販売プロセス

 ALISなどの同社サービスを利用すると、通販/ECのオペレーションは次のようになる。このようなサービスの利用により、人手不足の課題解消が図れると同時に、在庫分散のロスを削減することができるというわけだ。

  • ブランドからの商品が到着すると、ALISが情報管理可能な「EC Factory」により「ささげ」が行われる
  • ロボットが商品を管理する
  • 「ささげ」の工程を通って、ECモール用のデータが完成する
  • データと在庫がALISによって一括管理される
  • ALISが多くの販売チャネル(ECモールと実店舗)を一括でつなぎ、ブランド担当者の複数モールとの取引の手間を削減する
  • ECモールの1つで購入された商品情報はALISに記録され、全ての販売チャネルの在庫情報が最新の在庫個数に同期更新される
  • 倉庫内の状況は、クラウド型倉庫管理システム「ONE」で一元管理される
  • 購入された商品の棚がロボットにより移動し、作業員はモニターを見て商品を発送する
  • B to C用小規模在庫とB to B用の大規模在庫を一元管理し、効率的な商品の発送、補充する
  • ビッグデータを用い、より売上のある商品棚を前列に移動させるなど、効率的に倉庫内を運用する
  • 倉庫から直接発送する

 なお、今後は、商品情報、在庫情報、顧客情報、購買情報などの情報の活用がキーポイントとなるという。最終的には、ロボット、AI、在庫連携システムが全てつながるプラットフォーム化を目指す。「販売データをもとに、合理的な棚入れを自動的に行ったり、よく一緒に買われる商品の棚を隣にしたりといった物流面でのインテリジェントな改善の他、同じ商品でも年齢層別にカタログやECサイト上での見せ方を適切に変えるような、売り方までを学習して最適化できるシステムにしたい。いろいろな企業が力を持ち寄ってプラットフォーム化を実現していければ良い」と抱負を語った。

 以上、今回は大和ハウス工業のパートナー3社の取り組みのポイントを講演から要約した。3社が参画するDLP流山は、インテリジェントロジスティクスへの大いなる挑戦になる。2018年3月の完成後のサービス開始を、期待を込めて見守りたい。

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