次に、「ビジネスのデジタル化」を推進する主体をたずねたところ、全体では「情報システム部門のスタッフ」が27%と最も高く、次いで「社長や役員などの経営層」(26%)の順となった。
経営層や部門長が主体であるとする回答は従業員規模100人以下のグループで50%と高く、501〜5000人までのグループでは、総じて20%未満と低い傾向となった。
CDOのような強い権限を持つデジタル化推進の責任者を置く意向を聞いたところ、「置きたいと思うが実現していない」が46%だった。このうち、従業員規模101〜500人のグループでは54.9%、501〜1000人のグループでは57.1%と、半数を超える結果となった。従業員規模5001人以上のグループでは26.8%が「既に置いており、機能している」と回答した。
ここまでで見てきたように、デジタル化やデジタル変革に対する意識は、企業規模によって大きく異なっていることが分かった。
デジタル変革への取り組みでは従業員規模5001人以上の大企業で一定の進捗(しんちょく)を示した一方で、中堅以下の規模の企業では、デジタル化が自社に何らかの影響を与えると認識しており、デジタル化の進展でも他社と比較して視点が遅れていると感じていることが明らかになった。
ただし、デジタル変革に取り組む意向では中堅規模の企業を中心に、取り組みを進める予定で調査中とした回答が一定数存在したことから、「5001人の壁」は今後数年のうちに何らかの変化を見せると推測できる。
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