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IT関連の資格取得状況(2018年)/前編IT担当者300人に聞きました(3/3 ページ)

» 2018年11月08日 13時30分 公開
[キーマンズネット]
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人気が高いのはあの資格……これからはAWS、Google認定も?

 企業による支援制度などの後押しもあり、IT関連資格の保有者は増加傾向にあることに触れてきたが、現在、人気が高い資格は何だろうか。

 現在保有する資格を聞いたところ、1位は「基本情報技術者」54.5%、2位「応用情報技術者」35.0%、3位「ITパスポート」20.2%、4位「ネットワークスペシャリスト」19.5%、5位「情報セキュリティマネジメント」15.6%、6位「MCP(Microsoft認定プロフェッショナル)各種」14.8%、7位「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」13.6%という結果となった。この結果を世代別にまとめたのが以下の図だ(図4)。その他の回答には、日本ディープラーニング協会が実施する人工知能(AI)の検定試験「G検定」やVMwareが提供する認定資格各種、情報セキュリティスペシャリスト、CompTIA認定資格各種などが寄せられた。

図4:保有するIT関連資格(世代別) 図4:保有するIT関連資格(世代別)

 この結果を見ると、年齢層を問わず「基本情報技術者」や「応用情報技術者」など国家資格に人気が集まり上位を占めるが、その中でも「MCP(Microsoft認定プロフェッショナル)」など実業務に役立つ民間資格もランクインする。年代別に見ると、比較的合格難易度の低い「ITパスポート」や2017年に新設されてまだ日が浅い「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」などは20〜30代といった若手の保有率が高く、対して合格難易度の高い「ネットワークスペシャリスト」や「ITストラテジスト」では40〜50代といったベテラン層の保有率が高い傾向にある。

 次に、今後取得したいまたは取得予定のIT関連資格についても聞いた。1位は「ネットワークスペシャリスト」24.9%、2位は「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」21.5%、3位は「システム監査技術者」18.2%、4位は「ITストラテジスト」16.7%、5位は「情報セキュリティマネジメント」15.3%と続く(図5)。

図5:今後取得したいIT関連資格(世代別) 図5:今後取得したいIT関連資格(世代別)

 ネットワークスペシャリストは情報処理技術者試験の中でも最高難度のレベル4であり、合格者数も少ないことで知られる。難易度が高い分、自身の技術力をアピールする一つの材料にもなるため、昇進昇格や転職の際に有利に働く可能性が考えられるなど、保有するメリットを感じる人も多いのだろう。

 また、まだわずかではあるが、「Google認定」や「AWS認定資格」に興味を持つ人もいる。特に、AWS(Amazon Web Services)は、大手企業や有名サービスのインフラ基盤として活用されるなど、その需要は年々高まる。利用する企業が多い分、今後の需要拡大が期待できる資格の一つといえるだろう。2019年に今回と同じような調査を行なった場合、国家資格だけでなく、今後はこのような民間資格の取得率が高まる可能性も十分に考えられる。

 その他の回答の中で目立ったのが「IoTシステム技術検定」などのIoT関連資格だ。2018年6月に実施したIoT活用に関する読者調査「IoT活用への取り組み状況(2018年)/前編 」でも、大企業では5社に1社がIoT導入済みと回答し、101〜1000人以下の中堅企業においても4社に1社が活用に向けて取り組んでいることが分かった。今後のIoT活用状況によっては、IoT関連の資格取得者も増加する可能性がある。

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