1人情シスでも事業所とクラウドとの間をVPNで安全に接続して運用できるアウトソーシングサービスが登場した。接続設定もウイルスチェックも任せられる。
業務システムのクラウド移行が注目されるが、いざ移行しようとするとネットワークの設定が難しく、ハイブリッド構成を取るにしても設計や運用は別途考えなくてはならない。
少人数でシステムを運用する中小の事業所にとって、クラウドへの移行を計画したり調査して準備したりといった作業は手間が掛かり過ぎるため、なかなか決断できないものだろう。
この手間が掛かるクラウドへの移行とネットワーク設計、セキュリティ対策などを任せられるサービスが登場した。
富士ゼロックスは2019年4月22日、「beat クラウド接続サービス」の提供を開始したと発表した。同サービスは、同社が中小規模事業所向けに提供するネットワーク管理のアウトソーシングサービス「beat/activeサービス」の新オプションサービスで、社内ネットワークとクラウドサービスをVPN(Virtual Private Network)で接続する。当初対応するクラウドは「Amazon Web Services」(AWS)。今後順次対応クラウドサービスを拡充する予定だ。
beat/activeサービスを導入した社内ネットワーク上の基幹システムや情報資産をクラウド環境に移行するときなどに、社内ネットワークとクラウドサービスを安全に接続できる。ネットワーク設計や構築は不要だ。運用開始までの導入コストに加え、時間や手間を省ける。VPNによる暗号化通信に加え、beatサービスで提供している通信内容に対するウイルスチェック機能を利用でき、安全に通信できる。
価格は、「beat クラウド接続サービス」が4800円/月(税別、以下同)。beatクラウド接続サービス導入時に、顧客のネットワーク環境で設定作業を支援するサービス「beat クラウド接続設定支援サービス」が3万円/件。
なお、beat/activeサービスは社内ネットワーク環境の設計や構築、運用を提供する。オペレーションセンターからネットワークを24時間365日監視する他、定義ファイルの更新やメンテナンスも実施する。オプションで、ファイアウォールやゲートウェイ型アンチウイルス、クライアント用アンチウイルス、IPS(Intrusion Prevention System:不正アクセス遮断サービス)、迷惑メール判定機能、Webフィルタリングサービス、拠点間のVPN接続なども提供する。
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