「使えないマニュアル」はもういらない 操作レクチャーを自動化する「ナビゲーションツール」とは(3/3 ページ)
テレワーカーのための集合研修はもう必要ない
ナビゲーションツール導入の最大の効果は、マニュアルレス化と教育コストの低減だ。利用者は実際のシステムを使いながら操作を学べるため、時間をかけて操作マニュアルやトレーニング教材を作成する必要はない。ユーザーも「この操作方法の説明は何ページにあるか」と悩む必要もなく、現場のストレスも抑えられるだろう。操作に変更があれば、管理画面から表示するガイドの内容を変えるだけだ。
また現場で新たなシステムを導入しても、わざわざ講習会を開いて操作方法を説明する必要もない。操作を教える側も学習する側も時間を節約でき、教育コストの削減が期待できる。特に、ERPのような基幹業務を担うアプリケーションはユーザーインタフェースがとっつきにくいものが多く、操作に慣れるまでに時間がかかる。そうした慣れないシステムでも、操作ナビゲーションを見ながら実際のシステムを使うことで、学習時間を短縮させられる。
働き方改革の推進にも効果を期待できる。テレワークを制度化している企業では、リモートワークや在宅勤務者が増えてくると、オフィスでの集合研修はしづらくなる。新しいシステムを導入したからといって、わざわざ対象者をオフィスに呼び寄せて研修するのは面倒だ。ナビゲーションツールを導入していれば、システムを実際に使いながら自然と操作方法を覚えられるため、在宅勤務の従業員をわざわざ呼び出す必要もなくなる。
業務システムの開発を請け負うSIerや、業務アプリケーションを開発、販売するベンダーにとっても、こうしたツールの活用によってビジネスチャンスが広がる可能性がある。自社製品のマニュアル作成やメンテナンスに掛かるコストを削減できるとともに、ナビゲーション機能を付加することで、競合他社の製品やソリューションにはない自社独自の付加価値をアピールできるようになるだろう。
こうしたナビゲーションツール製品はまだ登場したばかりであり、選べる製品の数もまだ限られている。マニュアルにまつわる課題が解決できるといっても、ツールの導入によって全てのマニュアル類を社内から一掃できるわけではない。業種によっては、法令で利用するシステムの操作方法を記したマニュアルの作成と保存を義務付けられている場合もあり、完全なマニュアルレスはまだ難しいだろう。
ただ、システムの操作方法や手順をガイドするマニュアル類に関しては、将来的にはナビゲーションツールに置き換わる可能性はある。まだ生まれたばかりの製品ジャンルではあるが、今後広く普及する可能性はあるだろう。
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