freeeがフロント業務の収支管理機能の提供に乗り出す。案件単位の収支状況をリアルタイムで把握でき、単独でも導入可能だという。部門単位で導入できる料金プランで提供する。
クラウド会計サービスを手掛けるfreeeが、プロジェクト単位の収支管理を実現する「プロジェクト管理freee」をリリースした。
今までfreeeの提供するサービスはバックオフィス領域や財務の業務にスコープし、資金繰りの可視化や業務効率化、資金の流れの可視化などの機能を提供してきたが「今回はバックオフィス領域ではなく、ビジネスのフロント部分、営業などの業務を支援する」(freee CEOの佐々木大輔氏)としている。
ここで「プロジェクト管理」という名称から、プロジェクトマネジメントのうちでも工程管理などの機能を想起するかもしれないが、ここではあくまでも「ヒト、モノ、カネ」の動きを見るERPの視点でプロジェクト単位の財務状況を把握するものであることには注意しておきたい。「Microsoft Project」などのプロジェクト管理ツールがフォーカスする大規模〜中堅規模の組織だけが対象ではなく、従来、月次単位でスプレッドシートを駆使して手作業で収支を集計してきたようなクリエイティブオフィスや開発会社など、BtoBの少数精鋭型企業の案件管理も本サービスの対象だ。
案件単位の収支評価をリアルタイムで追うのは、案件ごとの工数入力や集計が必要だ。だがメンバーに入力をうながす必要もあるため煩雑になりやすく、入力が徹底しない場合には実態把握ができないなどの課題があった。プロジェクト管理freeeではこの点を幾つかの既存ツールをAPIなどを介して連携することで、予実管理のための入力作業なしに実態把握が進むように実装しているという。
具体的には、プロジェクトメンバーのGoogleカレンダーの作業スケジュールや「勤怠管理freee」のデータと連携して、プロジェクト単位の細かな工数の申告を自動化する。集計はプロジェクト単位の他、任意のタグ単位でも集計できる。プロジェクトのフェーズやタスク内容など、集計したい項目をプリセットできる。
固定費などの割り当ても一括登録可能なため、マネジャーはリアルタイムで予実の状況を把握できる。料金プランは権限によらず1ユーザー1500円/月(税別)。会計freeeなどを使っていなくても単独で導入できる。
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