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3割が志望業界や業種を変更、ジェイックが新型コロナの就職活動への影響を調査

ジェイックは、「新型コロナウイルスによる就職活動への影響に関する状況調査」の結果を発表した。3割程度が新型コロナウイルスの影響によって志望業界や業種を変えており、企業の将来性を重視する学生の割合が高かった。

» 2021年01月26日 13時56分 公開
[キーマンズネット]

 ジェイックは2021年1月22日、「新型コロナウイルスによる就職活動への影響に関する状況調査」の結果を発表した。2021年3月卒業予定と2022年3月卒業予定の学生が対象で、それぞれ210人と117人から有効回答を得た。

コロナ禍で学生は企業の何を重視しているのか?

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって志望業界や業種を変えたかとの質問に「変えた」と回答した割合は、2021年卒業予定の学生の31.4%、2022年卒業予定の28.2%だった。ジェイックでは、卒業予定年度にかかわらず、学生は新型コロナウイルス感染症の感染拡大が企業や社会に与えた影響を目の当たりにして、志望する業界や業種を見直したと分析している。さらに、2022年卒業予定の学生は、2021年卒業予定の学生が就職活動をする様子を見ており、今後志望業界や業種を変更する可能性があると同社は見ている。

コロナ禍で志望業界を変えたか(出典:プレスリリース)

 一方、企業選びに対するコロナ禍の影響を聞くと、「企業の将来性があるか」を重視するようになったと回答した割合が、2021年卒業予定と2022年卒業予定のどちらも高かった。割合を比較すると、2021年卒業予定の学生の27.7%に対して、2022年卒業予定の学生では43.3%と15ポイント以上高い。ジェイックでは、新型コロナウイルス感染症が再拡大している中、2022年卒業予定の学生が企業の将来性について慎重に検討しながら就職活動を進めている姿が見て取れるとしている。

コロナ禍で企業選びで重視するようになったこと(出典:プレスリリース)

 これに対して、「勤務地」を重視するようになったと回答した割合は、2021年卒業予定の学生(25.5%)よりも、2022年卒業予定の学生(9.6%)の方が低かった。この点についてジェイックでは、インターンシップや会社説明会などをオンラインで実施する企業が増えたことで、通勤距離などを意識する学生が減少したと分析している。

 ジェイックの常務取締役を務める近藤浩充氏は今回の調査結果について、「2021年卒業予定の学生は新型コロナウイルスに振り回された最初の世代。2022年卒業予定の学生はその様子をずっと見てきたので、新型コロナウイルスが企業に与える影響を慎重に見極める傾向が強く、採用枠の減少や内定取り消しについても敏感になっている。企業は、例えば自社のリモートワークに関する取り組みや今後の働き方の方針、この環境下で事業をどのように変化させていくのかなどの情報を積極的に提供することが、学生の不安を取り除くことにつながる」と述べている。

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