特集
» 2021年08月06日 12時00分 公開

【令和3年度】電子帳簿保存法の改正ポイント

紙書類を電子化して保存するための法律である「電子帳簿保存法」。1998年に施行されて以来何度か改正されていますが、2022年1月1日に施行が迫っている令和3年度の変更内容が注目されています。この改正内容と対応スケジュールについて分かりやすく解説します。

[成田丈夫, 小林大輔,株式会社日立ソリューションズ]

著者紹介:成田丈夫

日立ソリューションズ スマートライフソリューション事業部 ビジネスコラボレーション本部 ドキュメントマネジメントソリューション部 第2グループ 主任技師

20年以上にわたり電子帳票システムの開発に従事。現在は電子帳簿保存法対応の支援や帳票書類を保存管理するソリューションのプリセールス活動を中心に、関連するイベントでの講演も多数務めている。


著者紹介:小林大輔

日立ソリューションズ スマートライフソリューション事業部 ビジネスコラボレーション本部 マーケティング推進部 コンサルティンググループ ユニットリーダ

帳票関連のシステム開発や拡販に従事。現在はDXやAI関連ビジネスのマーケティング活動を中心に企業のDX推進を成功に導くためのサポートを行っている。


 こんにちは! 日立ソリューションズの成田と小林です。本連載は、2022年1月に施行される電子帳簿保存法(以下、電帳法)の改正ポイントを解説します。前回は、電帳法はどのような法律なのか、運用にあたってどのような要件を満たさなければならないのかをあらためてお伝えしました。今回は、その改正内容について最新の動向をお伝えします。

 電帳法は1998年の施行から20年以上の歴史がありますが、当初は電帳法で求められる法的要件のハードルが高く、多くの企業は費用対効果の面から積極的に電帳法への対応を進められない状況でした。そうした状況を受けて2015年、2016年の法令改正から法的要件の規制緩和が始まり、最新の令和3年度電帳法改正(2022年1月1日施行)では、企業の更なる電子化推進を目的とした大幅な規制緩和が行われます(図1)。

図1 電子帳簿保存法改正の履歴と令和3年度改正

 しかし規制が緩和される一方で、メールやEDI(Electronic Data Interchange)などを介した電子取引の情報を保存する際の要件がこれまでより厳しくなるため注意が必要です。第2回目となる本稿では、令和3年度電帳法改正のポイントと「いつまでに何をすればよいか」について解説します。

 電帳法改正についての最新情報としては、2021年7月16日に国税庁より令和3年度改正に対応した「電子帳簿保存法Q&A(一問一答)」が公開されました。この内容については次回以降で詳しく解説します。

令和3年度電帳法改正の3つのポイント

 令和3年度電帳法改正内容の概要を簡単にまとめました(図2)。「保存、検索要件の緩和」「電帳法を適用する際の、税務署への申請、承認制度の廃止」など、規制が大幅に緩和されている一方で、不正があった際の罰則が強化され、法令をより厳格に順守することが求められます(図2)。

 電帳法で電子化の対象となる国税関係の文書は(1)帳簿データ(2)書類データ(3)スキャナ保存データ(4)電子取引情報の4つに分類できます。令和3年度の改正では、それぞれの保存要件について変更がありました。特に重要な変更を以下にまとめます。

(1)帳簿データ(2)書類データ

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