テレワーク実施率や業績向上率と勤怠管理のクラウド化に関連性があると明らかになった。勤怠管理クラウド化のメリットを改めて押さえたい。
クラウド型勤怠管理サービスを提供するソウルウェアは2021年12月16日、20〜60代の会社員542人を対象とした「アフターコロナにおける企業の働き方に関する実態調査」の結果を発表した(2021年11月10〜11月17日、インターネット調査)。
調査結果によると、回答者の6割がタイムカードや紙といった旧来型の管理方法を実施していることが分かった。回答者のうち「現在テレワークを実施している」とした回答者は全体の32.8%で、以前はテレワークをしていたが今はしていない」が13.0%だ。合計45.8%の回答者がテレワークを経験している。
勤怠管理の方法について尋ねたところ、最も多かった回答は「タイムカード」(26.4%)だ。次いで「クラウドツール」(20.9%)「PCの起動時間」(14.8%)となったが、「紙・申告用紙」(12.7%)「『Excel』記入」(12.1%)「メール報告」(9.6%)と旧来的な管理手法を取るとした回答も多く、タイムカードと合わせて60.7%が旧来型の勤怠管理のままという結果となった。中には、「勤怠の記録はしていない」(12.11%)という回答もあった。
テレワーク実施別に勤怠管理方法の回答を見ると、テレワーク実施中の回答者は「クラウドツール」(34.5%)「自社開発ツール」(22.8%)「PCの起動時刻」(24.6%)と多くがシステム化に成功している。一方で、テレワークを実施していない回答者の48.5%はタイムカードで勤怠管理していることが分かった。
調査を実施したソウルウェアは、この結果に対し「クラウドツールや自社開発ツールなどオンライン上で手間なく完結できる勤怠管理方法をとることが、テレワーク導入の第一歩だ」と指摘する。
調査では、コロナ禍での勤務先の業績についても聞いた。「業績が上がった」とする回答者は6.3%で、「業績がやや上がった」とする回答者は14.0%となり、全体の20.0%が業績向上している結果となった。ソウルウェアは「業績向上した回答者の82%が勤怠管理を徹底しており、業績安定の鍵も勤怠管理にあると考えられる」と指摘する。
とはいえ、自社開発ツールを構築するには人手も時間も掛かってしまうため、テレワーク移行にあたり新たに作成するのは得策ではないだろう。そこで、候補となるのがクラウド型勤怠管理ツールの導入だ。
ソウルウェアによると、コロナ禍以降、勤怠管理をクラウド化したいという問い合わせは増加しているという。実際に、同社のクラウド型勤怠管理ツール「kincone」への問い合わせは「他社製品からの乗り換え」に次いで「紙ベース管理からの移行」「Excel管理からの移行」が多く、トライアル登録数は2020年から約2割増となった。
クラウド型勤怠管理ツールは勤務体系や場所を問わず正確な勤怠登録が可能な点が評価されている。具体的に、テレワーク実施企業のユーザーからは「Slack」や「Chatwork」といった外部チャットと連携した打刻機能やスマホ打刻、ICカード打刻など就業場所や方法を選ばず正確な打刻ができる点が評価されているという。
企業の管理側の導入メリットとしては打刻位置情報の取得機能がある。ソウルウェアは「自宅や打ち合わせ先といった会社以外の場所からの打刻の際、管理側は『本当に不正をしていない(自宅or現場から打刻している)か』が気になるようで、需要の高い機能です」としている。
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