調査によれば「仕事に対して活気を持っている」と考えるリーダーは減少傾向にあるという。それには働き方の多様化が関係していた。
DDIが2023年2月8日に発表した報告書によると(注1)、「質の高い統率力がある」と答えたのはリーダーの約40%にすぎず、2021年の結果から17%低下した。DDIは過去10年間で最大の減少としており、2008年の世界的な大不況時に測定された評価と同レベルであった。
DDIの行動研究センターのステファニー・ニール氏(ディレクター)は、「企業はリーダーシップの危機に直面している。リーダーはフラストレーションと疲弊を抱え、人員を削減され、重要な役割を果たすリーダーの数は著しく不足している」と語る。
特にハイブリッドワークでは、ワークライフバランスの問題がリーダーに重くのしかかる。DDIによると、ハイブリッド型で働くリーダーの半数以下が「仕事で手いっぱいだ」と感じており、「仕事に活気を持っている」と答えたのは回答者の3分の1程度だった。これは、オフィス勤務やフルテレワークで働くリーダーよりも10%低い結果だ。
リーダーは増大するバーンアウト(燃え尽き症候群)に対処する余裕もない。2020年以降、バーンアウトの兆候は劇的に増加し、リーダーのほぼ4人に3人が「1日の仕事が終わるとへとへとになることが多い」と回答した。また、「チームメンバーのバーンアウトを防ぐ能力があると」と答えたのはわずか15%だった。
今、多くの組織が管理職のトレーニングプログラムに目を向けている(注2)。組織が経費削減のために雇用の凍結を検討している中で、大きな懸念となるのが従業員の定着だ。それには、管理職の役割が重要であることがさまざまな調査結果から示されている。また、ある調査によれば、管理職はセラピスト以上に従業員のメンタルヘルスに影響を与える可能性があるという(注3)。
© Industry Dive. All rights reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。