Asanaは、AIと人の協働を強化する「Smart Workflow Gallery」を発表した。テンプレート形式で即導入でき、ルーティン業務の自動化、効率化をさらに進める機能だ。
Asanaは、ノーコードAIツール「Asana AI Studio」を補完する新機能「Smart Workflow Gallery」を発表した。グローバル企業のベストプラクティスに基づいて設計されたAI搭載ワークフローのテンプレート集だ。マーケティングやIT、オペレーションなど各部門のリーダーやチームは、これらのテンプレートを活用することで業務の効率化と生産性の向上が期待できる。
Smart Workflow Galleryの利用に際して、ユーザーはゼロからワークフローを構築する必要がなく、あらかじめ用意されたテンプレートを利用するだけだ。AIがタスクの優先順位付けや情報収集といったルーティン業務を自動化し、メンバーはより創造的な業務に集中できる。
本機能はAsana独自の「Work Graph」データモデルに基づいており、業務の履歴や文脈を理解した上でAIが適切な判断を下す設計となっている。また、外部システムとの柔軟な連携が可能で、社内外の業務プロセスを一元的に管理できる。
Smart Workflow Galleryは、2025年5〜7月にかけて段階的に提供される予定だ。初期リリースには以下のワークフローが含まれる。
Asana Work Innovation Labの調査によると、企業の3分の2以上がAIを一部の業務プロセスに限定して活用しており、知識労働者の業務時間の半分以上が依然として低付加価値な作業に費やされているという。一方で、AIを業務フローに統合し全社的な活用を進めている企業では、売り上げが増加する可能性が43%、従業員の生産性が向上する可能性が40%高くなることが示された。
AsanaのCEOであるダスティン・モスコビッツ氏は、「AIの活用が組織全体に広がれば、少人数のチームでも大企業並みの成果を上げることが可能になる」とコメントする。Smart Workflow Galleryの初期リリースには、ITとマーケティング、オペレーション向けの複数のワークフローが含まれており、今後もユーザーのニーズに応じて拡充される予定だ。同氏は次のように語る。
「AIには生産性を飛躍的に高める可能性がありますが、多くの企業ではその活用が局所的です。定義されたワークフローにAIを統合し、明確な監督体制のもとで運用することで、人とAIの協業を全社的にスケールさせ、小規模なチームであっても大企業並みの生産性を実現できるのです」
また、Asanaは日本語対応の「ワークフロースペシャリスト認定資格」コースの提供も開始した。Asanaの基本操作や高度な機能の習得に加え、プロジェクト設計や生産性向上のベストプラクティスを学べるコースだ。認定取得後はSNS上でスキルの可視化も可能で、個人のキャリア開発にも貢献するとしている。
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