マーケティング企業のナハトが、社内の情報共有課題を解消するため「Notion」と「Notion AI」を全社導入した。情報の属人化や部門間の連携不足といった課題に向き合い、自律的に働ける組織づくりと、オープンで透明性の高い社内文化の構築を目指す。
Notion Labs Japan(以下、Notion)は、企業のプロモーション戦略を支援するコンサルティング事業を中核に事業を展開するナハトが、「Notion」および「Notion AI」を全社的に導入したことを発表した。ナハトは、従業員の働きがいを支える情報基盤としてNotionを採用し、同社独自のカルチャーを反映したオープンな情報共有体制を実現している。
同社は年間約50人規模で人員が増加する中、業務に必要な情報へのアクセスが困難で、新入社員が自律的に動きにくいという課題を抱えていた。さらに、情報の属人化や部門間の共有不足も重なり、組織の持続的な成長に対する懸念が強まっていた。
こうした背景を踏まえ、ナハトは2023年にNotionを導入した。拡大する組織規模に対応する情報基盤として、数千人規模での運用実績を持つNotionを選定した。導入後は、オンボーディングや入社研修に積極的に活用している。研修の日報や振り返り内容をNotionで記録、公開し、関係者が容易に内容を確認できるようにしている。今後はeラーニングの進捗(しんちょく)管理にもNotionのチャート機能を使う計画だ。
社内ポータルもNotionに構築し、社内規定や申請フローなどの業務情報を一元化した。人事制度においては、等級制度とその要件のみならず、全従業員の等級情報を社内で公開している。さらに、昇格者の成果や評価内容を「昇格者レポート」として開示することで、昇格要件の明確化とロールモデルの可視化を図り、制度への理解促進に寄与している。
ユニークな取り組みとして、Notionを活用した「深い自己紹介」がある。新規採用者が約5000字で自身の経歴、家族構成、趣味などをまとめ、顔写真とともに全社へ共有することで、チーム間の相互理解を深めている。
Notion AIも既に全社導入が完了し、検索時間の短縮や文書要約などに活用中だ。今後は、Notion AIのQ&A機能の活用事例を社内で共有し、さらなる活用促進を目指す方針を示している。
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