LayerXは、企業のAI利用コスト管理に関する調査結果を公表した。AI利用コストを既に、または近く経営課題とみる企業が7割を超え、利用拡大に対して把握や投資対効果の管理が追い付いていない実態が浮かんだ。
LayerXは2026年6月30日、企業のAIを利用するコストに関する調査結果を発表した。AI利用コストについて「既に経営課題」とした回答は19.0%、「1年以内に経営課題になる」は54.3%で、合計73.3%に達した。
AI利用に関するコストは、前年と比べて増えている企業が多いようだ。調査結果によると、2025年と比べてAI利用コストが増えているとした回答は66.5%だった。また、コーディングエージェントや業務エージェントの利用に伴ってコストがどう変わったかを聞くと、「大幅に増加している」が16.5%、「やや増加している」が49.0%で、合わせて65.5%がAIエージェントの利用によりコストが「増加している」と回答した。AIエージェントの利用がコスト増を後押ししている構図だ。
コストの規模感を見ると、会社全体の月間AI利用コストが50万円以上とする企業は64.8%だった。平均額は約274万円で、AI利用が一部の実証や試行にとどまらず、一定規模の支出を伴う取り組みに移っている状況がうかがえる。
一方で、支出の管理体制は十分とは言い難い。AI利用コストの把握に課題を感じる企業は82.8%に上り、具体的な課題としては「セキュリティ、情報漏えいリスクへの懸念」が30.5%で最多だった。これに「従業員による個人立替などの実態把握」(25.1%)や「請求額と利用内訳が結び付かない」(24.2%)が続き、誰が何にどれだけ使ったのかを把握しにくい点が課題として表れている。
課題の中で、現在把握できている項目について聞くと「部署、チーム別のAI利用額」が32.7%で最も多かった。今後整備したい項目では「AI利用額と成果、ROI(投資対効果)を関連付けたデータ」が21.8%で最多となった。企業の関心は、AIを導入して使う段階から、コストと成果を結び付けて管理する段階へ移りつつあるといえそうだ。
なお、調査は2026年6月12〜13日にかけてインターネットで実施した。対象は製造業、サービス業、情報通信業などに所属し、AI利用コストを管理、把握している担当者で、有効回答数は400件だった。
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