IT導入完全ガイド
最新ワークフローツールの役割と7つの導入メリット(4/4 ページ)
承認フローの進捗状況をモニターできる
起票された申請書は、それぞれ事前に設定してある承認フローに沿って適切な承認責任者が回覧する。承認や決裁の状況は、申請者や必要に応じて中間の承認者にも通知される。ひとたび上司に渡したらいつ決裁が完了するのか分からなかった紙運用と比べるとストレスは格段に減るだろう。
また、承認作業が滞っている箇所が明確になるため、担当者に催促して業務を進めることも可能になる。進捗(しんちょく)状況をデータとして蓄積し、統計的に分析することで、業務プロセスのボトルネックが分かることもある。業務プロセス改善のためにも重要な機能だ。
アクセス制御とセキュリティの確保ができる
紙は便利だが、情報漏えいの原因ともなる。日本ネットワークセキュリティ協会の調査報告書によれば、紙媒体からの情報漏えいは全体の7割を占める。ワークフローツールを導入して紙による運用を減らすことができれば、情報漏えいのリスクも低減できる可能性が高い。ほぼ全てのワークフローツールにはユーザー認証機能やアクセス制御機能が備わっているため、適切に運用できればデジタルデータの漏えい防止にも大きな役割を果たすだろう。
グループウェアや基幹系システム、ディレクトリシステムと連係できる
経費精算や出退勤管理、休暇申請などのワークフローは、経理システムや人事システムとの関連が深い。ワークフローツールによって行われた申請や承認のデータを関連する基幹系システムと連係することで重複入力の手間やコストを抑えられるだけでなく、転記に際して発生するヒューマンエラーもなくすことが可能だ。
また、契約管理、与信管理、原価管理などのシステムとも連係可能だ。基本的には既存の連携先システムとの接続を開発することになるが、主なグループウェアや業務パッケージ、あるいはクラウドサービスとの連係APIを備えているツールが多く、設定画面を操作するだけで情シス部門でなくともシステム連係ができるものもある。
さらに、Active Directoryとの連係が可能なワークフローツールも存在する。この機能を持つワークフローツールを導入した場合、組織変更や部署異動などに伴うアクセス制御の変更などの際に大いに役に立つだろう。
ツール導入が業務プロセスの再整理を促す
主なメリットは上述の通りだが、もう1つの大きな副次的なメリットがある。それは導入プロセス自体が、業務プロセスの見直し、再整理を促すことだ。紙によるワークフロー、あるいは旧製品やスクラッチ開発によるワークフロー運用には、企業の現状にそぐわない無駄な部分が潜在していることが多い。
ワークフローツールの導入に当たっては、現状のワークフローの調査と確認が欠かせない。これを行う過程で、業務プロセスの問題点が見えてくるわけだ。場合によっては書類の電子化や管理の合理化よりも大きな業務改善効果が得られることもある。
今回は、ワークフローツールの役割をおさらいし、主なメリットを解説した。次回は、導入事例を中心にワークフローツールの活用法を紹介する。また最近、ドキュメントワークフローソリューションとして新たに登場した電子サインを利用した承認や契約のワークフローツールについても触れる。
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注目の技術やITツール。そもそもどういったモノで何に使えるのか、どんなモノを選ぶべきか、課題はあるか、といった情報を基礎から徹底解説します。
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