中部電力「カラスの巣見守り」の裏にある巨大データ分析基盤の秘密(2/2 ページ)
事例2:電力設備の利用状況の可視化
肥大化する送電設備の稼働率を可視化する際にもTableauを活用する。送電設備は長期的にスリム化が必要と考えられるが、古くなった各設備を補強するか廃止するかの計画を作る根拠として役立つ。こちらは水野氏の関与はほとんどなく、現場スタッフが自主的に100を超えるビューを作成して共有、活用しているという。ユーザー部門だけでデータの利活用ができた事例だ。
事例3:KPIの可視化
現場の業務実態の把握のために、電力ネットワーク領域で支店、営業所の業務実態のKPIを可視化した。従来はExcelのマクロで作成していたものが、Tableauによって簡単に作成できた。Tableau DesktopとTableau Readerをうまく組み合わせながら現場に展開したという。
事例4:カラスの営巣マップの可視化
カラスなどが電柱に巣を作るケースはままあり停電のリスクにつながりかねない。鳥の巣を排除する必要があるが、一度排除しても近くの電柱にまた営巣するケースが多い。そのため営巣地域の電柱を巡視する必要があるが、Tableauを使って営巣場所や周囲の電柱が確認できるマップを作成した。
これにより現地の巡回方法が効率的になるよう検討することが可能になる。一般的にデータ分析は基幹システムのデータを連携させて実行することが多いが、この事例では200万~300万本の電柱データをデータ基盤(MapR)に登録して分析に活用した。基幹システムありきの分析から離れて、現場スタッフ自身がやりたい可視化が自由にできることがユーザー部門内で確認でき、好評価を受けたという。
水野氏は「Tableauは弊社のデータ利活用のためのツールのひとつの選択肢となった。利用者が自分の力で自分のやりたい可視化や分析ができるところが非常に重要。データをダウンロードしなくても、大量データを自分の思うように使える。新しいアイデアの創出にもつながり、今まで見えなかったデータの側面が可視化することによる感動や喜びという、感情面での効用も得ることができる。また、IT部門とユーザー部門との画面開発などを通した協調関係の構築、部門を超えてTableauを通じた人のつながりが、アイデア創出の種になる」と、導入のメリットを語った。
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