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大事なのは事業継続よりも目の前のPCだ、クライアントPCバックアップ事情IT導入完全ガイド(3/4 ページ)

» 2016年01月19日 10時00分 公開
[宮田健キーマンズネット]

増える仮想環境、混在する物理環境と一緒にバックアップできるか?

 昨今、仮想環境でのサーバ稼働の事例も増えている。テスト環境を仮想化するだけでなく、社内のWebサーバやプリンタサーバをはじめとする基本的な業務のためのサーバも仮想環境を利用し、メンテナンスコストを最小限にしようという動きも当たり前となった。しかしここでもバックアップが軽視されがちだ。

 仮想環境とはいえ、見た目上はWindowsやLinuxなどがそのまま動いているため、バックアップのためにエージェントをインストールし、これまで使っていたものをそのまま利用すればいいという考え方もあるだろう。しかし、それでは仮想環境が増えるたびにバックアップツールが必要となりコスト面でも運用面でも問題となる。

 そこで、使いたいのは仮想環境を前提としたバックアップツールだ。例えば、仮想環境を物理環境と同じようにバックアップするのではなく、仮想環境の「イメージ」を丸ごとバックアップの対象とし、仮想環境にエージェントを入れることなくバックアップが実現できる。多数の仮想環境が存在している場合には、重複排除機能が効果を発揮し、ストレージ容量、バックアップ時間が大幅に削減できることも注目したい。

 仮想化が進むとはいえ、物理環境がなくなるわけではない。そのため、これらの混在環境を一元管理できるかどうかも選定のポイントになり得るだろう。

物理、仮想環境が混在したバックアップ 図2 物理、仮想環境が混在したバックアップ(出典:NEC)

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