国内タブレット市場出荷台数は前年同期比23.0%減の176万台だった。成長が鈍化した理由は何か。再加速するための施策とは?
IDC Japanの調査によれば、2018年第2四半期(4〜6月)におけるタブレットの出荷台数は、前年同期比23.0%減の176万台だった。家庭向けが28.5%減となる一方で法人向けは6.0%増の38万台だった。
タブレットの成長は、通信事業者(キャリア)によるスマートフォンとのセット販売が支えてきた。しかし、既にタブレットを所有するユーザーが増えたこと、スマートフォン単体の大容量料金プランが安価になったことにより、抱き合わせ契約のメリットが薄れた。回線付きモデルの出荷は前年同期比44.6%減となった。
法人向け市場は、Windowsタブレットを中心とした金融関連企業での買い替えや新規導入が進んだ。しかし一般企業では、外出時のメールのやりとりなどはモバイルPCやスマートフォンで事足りることからタブレット需要は低迷した。
2018年第2四半期のベンダー別出荷台数シェアは、1位が48.9%、2位が24.5%、3位が8.1%、4位が4.5%、5位が2.7%だった。1位のベンダーは通信事業者向けの出荷が減少したが、新製品の投入により前年同期比9.7%減にとどめた。2位のベンダーはAndroidタブレットで最大シェアを維持したが通信事業者向けが大きくマイナス成長で、前年同期比25.4%減となった。
IDC Japanのアナリストは、法人向けたタブレットは生命保険会社の入れ替えや学校向け出荷で市場がけん引すると予想する。また、テレワークなどでの利用を視野に入れた新たなビジネスモデルの創出が必要だと提言する。
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