「働き方の柔軟性と安定した仕事」が2023年労働者の希望トップに 賃金は?
生活費の高騰が続いているため、多くの労働者は副業による収入の増加を希望している。しかし、労働者が本当に望んでいることは、賃金ではなく働き方の柔軟性や仕事の安定性だ。
求人や転職、派遣情報サイトを運営するRandstadの2023年のレポート「Workmonitor」によると、求職者の約半数(45%)は「時間の融通が利かない仕事は受け入れない」と回答した(注1)。
さらに、約半数の労働者(48%)は、「仕事が生活の楽しみを妨げるのであれば辞める」と答えた。しかし、物価の高騰などの影響で副業を希望する労働者は多い。調査の結果から、2023年における労働者の理想の働き方が分かる。
2023年に労働者が重視するポイントと理由は
これらの調査結果は、南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアにおける労働者の優先順位を描いている。従業員はキャリアの全体的な安定性を重視しつつ、日々の生活の柔軟性も求めている。
生活費の高騰は、人々の仕事への取り組み方にも大きな影響を与えている。全世界で4人に1人の労働者が生活費の増加を補うためにより多くの労働時間を求めている。また同じくらいの労働者が、生活費の増加に対応するために副業をしているか、副業を希望している。東ヨーロッパの32%、ラテンアメリカの34%の労働者がRandstadに「副業を持っている」または「副業をする予定だ」と伝えていることは注目に値する。
同様に、従業員も「経済の不安定さが雇用の安定に与える影響」を懸念している。Randstadの研究者は、「世界的な景気後退の可能性が人々の心に重くのしかかっており、雇用者にも影響を及ぼしかねない」と述べ、仕事に対する意欲が高まっていることを指摘する。
一方で従業員は、「生活の楽しみを妨げるような仕事であれば辞めたい」と答えた。Randstadの調査結果によると、仕事と生活のアンバランスは最終的に雇用者に跳ね返ってくるようだ。仕事への不満から31%が「静かな退職」(仕事において必要最低限のことしかしない現象)を経験し、従業員のエンゲージメントにも影響を与えていると研究者は述べた。特に、ミレニアル世代とZ世代は、生活を楽しむことを妨げるような仕事は辞めたいとする傾向が最も強かった。
採用担当者と人事担当者は、生活を楽しむために不可欠なものは柔軟性だと認識している。融通の利く労働時間は世界中の人材にとって優先事項であり、特にラテンアメリカと南ヨーロッパの労働者が関心を示している。
人々はいつ働くかよりもどこで働くかの柔軟性を求めている。ここでもまた、中南米と南欧の労働者は地理的な柔軟性に最も高い関心を示している。また、これらの市場では「労働時間や勤務地がより限定的だ」という回答が多く見られた。
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