Microsoft 365 CopilotのAIエージェントが登場 何がすごいのか?
MicrosoftはAIエージェントを試したいと考える組織に対して、生成AIツール「Copilot」を従量課金制のプランで提供する「Microsoft 365 Copilot Chat」の提供を始めた。どのようなサービスなのか。
MicrosoftはAIエージェントを試したいと考える組織に対して、生成AIツール「Copilot」を従量課金制のプランで提供する「Microsoft 365 Copilot Chat」の提供をはじめた(注1)。どのようなサービスなのか。
従量課金制のAIエージェント「Microsoft 365 Copilot Chat」は何ができる?
「Microsoft 365 Copilot Chat」は、OpenAIの「GPT-4o」を基に構築されており(注2)、ユーザーが繰り返し実行するタスクを自動化できる。顧客は「Copilot Studio」でエージェントを作成し、第三者のデータやWebデータ、共有データを利用して独自に動作させられる。
Microsoftは「この柔軟性の高いプランは、Copilotの機能の一部であるAIエージェントにユーザーが容易にアクセスし、利用するための『入口』として機能する」と述べた。従量課金制のプランには、「Microsoft Teams」および「Microsoft Outlook」「Microsoft Word」「Microsoft Excel」「Microsoft PowerPoint」におけるCopilotへのアクセスは含まれない。また、画像生成とファイルアップロードに一定の制限が適用される。
Microsoftによる今回の最新のAIサービスは、技術支出を管理し不要なコストの増加を防ぐための「ガードレール」が必要だと強調する企業が増えている中で登場した。アナリストや業界の専門家は、2024年にAIの活用に関連するコストの増加について警鐘を鳴らしている(注3)。
調査企業であるForresterが2024年7月に発表した報告書によると、米国を拠点とする組織のおよそ5社に4社は、2024年にソフトウェアコストの上昇を経験したという(注4)。技術リーダーの大半は、AIのような新しい機能がコスト上昇の原因だと指摘している。
業務プロセスにテクノロジーを導入する上でも課題がある。調査企業であるGartnerが123人のITリーダーを対象に実施したパルスサーベイによると、ITリーダーの約4分の3は「ユーザーがCopilotを日常業務に組み込むのは難しい」と考えていた。また、3分の1以上は「Copilotの利点を認識しているものの、このツールが成果を出す可能性は低い」と考えている。
高騰するコストが生成AIに対する過剰な期待を冷ましつつある。特に企業がROI(投資利益率)を改善するための課題に直面する中で、その傾向は顕著だ。このような背景から、高額なAIプロジェクトの価値を証明するようCIO(最高情報責任者)に対するプレッシャーが高まっている。
コンサルティング企業であるKPMGの調査によると、企業幹部の大半は、生成AIに対して、今後1年間で5000万ドルから2億5000万ドルを投資する計画を有している(注5)。また、80%以上の組織がAIエージェントを検討または試験的に導入している。
Microsoftは2024年11月に開催した同社のカンファレンス「Ignite 2024」の中でエージェントポートフォリオを拡大し(注6)、開発を容易にし、セキュリティ管理を強化する機能を追加した。トヨタ自動車は、この技術をいち早く導入し、知識の共有を促進するために9つのエージェントを展開した。
エージェントに対する企業の関心は高いが、大半のCIOは、エージェントに飛び付く前にやるべきことがあると考えている。AIに関連するプラットフォームを提供するTray.aiの調査によると、10社中9社の企業が技術スタックのアップグレードが必要だと認めているという(注7)。
2025年には、ベンダーが介入してこれらのギャップを埋め(注8)、AIの導入を促進する可能性が高い。
出典:Microsoft introduces pay-as-you-go Copilot plan(CIO Dive)
注1:Copilot for all: Introducing Microsoft 365 Copilot Chat(Microsoft)
注2:OpenAI introduces faster, cheaper GPT-4o model(CIO Dive)
注3:Gartner sounds alarm on AI cost, data challenges(CIO Dive)
注4:IT leaders blame new features ― like AI ― for rising software costs(CIO Dive)
注5:Corporate chiefs aim for ‘sweet spot’ in GenAI spending(CFO Dive)
注6:Microsoft readies Copilot Studio for agentic AI(CIO Dive)
注7:Security, data challenges hinder agentic AI adoption(CIO Dive)
注8:5 CIO trends to watch in 2025(CIO Dive)
© Industry Dive. All rights reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
7歳からのLinux愛好家が、なぜ今「Windows」に? OSの見方が変わった理由:896th Lap
-
2
Googleの自動化ツール「Workspace Studio」×Gemini、4つの業務効率化アイデア
-
3
ChatGPT「Pro」プランで新規加入を一時停止 GPT-6 Astraの「前例のない」需要で
-
4
「Copilot、Word文書まとめて」で社内全滅? 勝手に増殖するAIウイルスで大騒ぎ:895th Lap
-
5
M365 Copilotを配っても「使われない」 でもAI活用が進んだ福島県庁の"逆張り"戦略
-
6
そのIT資格、これからも評価されますか? 5年のデータで見る「廃れる資格」「化ける資格」
-
7
AIを入れても会社の仕事は変わらない AIに仕事を任せられない「根本原因」
-
8
“脱・C言語”を狙う開発者が「Cの代替言語を作っても失敗する」と断言するワケ:894th Lap
-
9
「Gemini 3.8 Flash」の狙いは“賢さ”ではない? 発表から見えた3つのポイント
-
10
デンソーも困った「内製アプリが使われない」 "ルールで縛る"以外の答えとは?
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー