青梅市役所「そのままDX」の導入部署を拡大 帳票そのままデジタル化を実現
青梅市役所は、既存の紙帳票を変えずに窓口を電子化する「そのままDX」の導入を拡大した。2年間の検証とLGWAN対応を経て、業務効率化や住民の利便性向上に貢献している。
codeless technologyは2026年6月16日、東京都青梅市役所における、同社ソリューション「そのままDX」導入部署の拡大を発表した。既存の紙帳票を変更せずに窓口手続きのデジタル化を実現する仕組みで、2年間の検証とLGWAN接続対応を経て、住民窓口をはじめとした部署へ導入を拡大している。
従来の紙中心運用から脱却へ 青梅市役所が求めた電子化
青梅市役所では従来、窓口業務を紙帳票中心で運用しており、受付後に各種システムに再入力する作業が発生していた。ITツール導入後も一部職員の技能に依存する課題があり、高齢者や外国人住民を含む多様な利用者が使いやすい電子化への需要があった。
「そのままDX」は、従来利用してきた帳票をそのまま電子化できるソリューションで、市の文書管理規定や業務フローを変更せずに運用できる点を特徴とする。IT専門人材が不在の現場でも段階的な導入が可能だ。
導入は3段階で進んだ。2024年度には東京都の「多摩イノベーションエコシステム促進事業 リーディングプロジェクト」に採択された実証実験として、交通政策課と子育て応援課、こども育成課、こども家庭センター、清掃リサイクル課の計5部署で試験導入された。
2025年度には実証実験の成果を受けて庁内導入テストを実施した。LGWAN接続への対応など、自治体のセキュリティ要件に適合した運用体制の整備にも取り組んだ。
2026年4月からは、市民安全課と職員課、都市計画課、青梅総合医療センターの計4部署へ利用範囲を拡充した。これまでの運用実績を踏まえた措置であり、同社は住民サービス向上と業務効率化を支援するとしている。
運用成果としては、紙帳票からPCへの入力作業が不要となり、作業量や入力ミスの削減につながった。申請内容を「Microsoft Excel」の報告書へ転記する業務も、データ連携によって簡素化した。
住民アンケートでは実証実験期間中に95人から回答を得た。そのうち61%が他の申請書類についても電子化を希望した。高齢者層を含む幅広い年代から、紙帳票と同じ見た目で利用しやすいとの評価が寄せられた。
自治体固有の要件への対応も成果の一つだ。LGWAN接続に対応した他、紙帳票をそのまま電子化する方式により、青梅市の文書管理規定を改定せず導入可能であることを確認した。
青梅市役所の担当部署は、「そのままDX」について、一般的なノーコード/ローコードツールより容易に利用でき、庁内業務の効率化に寄与するツールと評価した。2025年度から本格導入し、ペーパーレス化と市民向け申請手続きの電子化に取り組んでいる。
codeless technology代表取締役の猿谷吉行氏は、段階的な検証を経た導入部署拡充を歓迎した上で、高齢者や外国人住民を含む住民を取り残さないDXを支援するとコメントした。今回の取り組みを自治体DXの先行事例として全国自治体への支援体制強化につなげる考えを示した。
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