書類や帳票のデータ化は、どこの自治体でも抱えている課題だ。しかし、データ化の前後で見た目が変わってしまい、利用者が違和感を覚えるという問題もある。西尾市役所では、既存帳票の見た目をほぼそのまま入力フォーム化することにより、職員や利用者がフォーマットを覚えなおす負担を軽減し、電子化を達成した。
自治体では申請書や受付票など、多数の紙書類やExcel帳票を日常的に使用している。それらをデジタル化し、保存や活用しやすい形で管理する取り組みは、多くの自治体で進められている。
一方で、それらを一般的なシステムに置き換えようとすると、職員が新たな画面操作を覚えたり、既存の業務手順を大きく変えたりする必要が生じ、職場への定着に時間を要してしまう。愛知県西尾市役所でも、文書のデジタル化において同様の課題が生じていた。
そこで西尾市が導入したのが「そのままDX」だ。同サービスは、紙やPDF、「Microsoft Excel」「Microsoft Word」などの帳票を基に、従来と近い画面で入力できるフォームを作成する。記入者は使い慣れた書式に近い形で入力が可能で、受付側は登録情報をデータとして確認し集計、活用できる。蓄積した情報を活用することで、単なるペーパーレス化にとどまらず、業務改善や情報共有、将来のAI活用へのデータ基盤づくりを支援する。
同社と西尾市の接点は、愛知県内の地域課題解決を目指す「AICHI CO-CREATION STARTUP PROGRAM」への参加から始まった。その後、西尾市の地域活性化を目的とするビジネスコンテスト「BiZCON NISHIO」におけるグランプリ受賞や、西尾商工会議所と連携したDXセミナーなど、地域企業の業務デジタル化に向けた継続的な取り組みを進める中で、西尾市役所における導入も決定したという。
西尾市役所においては、既存の書類や業務手順を活用できる領域から段階的に導入し、実務に適した運用方法を整える方針だ。外国語対応フォームや市民申請の受付、庁内の管理業務などで活用範囲を探る。行政現場の多様な業務全てを一度に変更せず、従来の帳票と手順を残せる分野から着手することで、利用者の負担を抑え、実際の職場で使える運用を構築する。
青梅市役所「そのままDX」の導入部署を拡大 帳票そのままデジタル化を実現
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