Web会議ツールは、インターネットに接続可能な通信環境と、PCやスマートフォン、タブレットなどのクライアント端末があれば、ソフトウェアもしくはWebブラウザを使ってどこからでも音声と映像による遠隔会議を可能とする。
これまで長らく遠隔会議の手段として、会議室に備え付ける専用モニターやカメラ、音声機器などを用いたテレビ会議/ビデオ会議システムが用いられてきた。映像や音声品質は優れるが、専用機材の導入が必要であり、相応の初期コストを要するのが難点だ。
2020年のコロナ禍の到来によってSaaS(Software as a Service)シフト、クラウドシフトの動きが強まり、会議システムもクラウド型の採用が進んだ。現在主流となりつつあるWeb会議システムは、PCやタブレット、スマートフォンなどのクライアント端末とインターネットの接続環境さえあれば場所を問わず遠隔会議が可能となり、テレビ会議/ビデオ会議システムで使うような専用機材は必要ない。
Web会議システムの中には、一定期間で無料体験版を利用できるものもある。多くのWeb会議ツール/サービスで提供される代表的な機能として、以下のようなものがある。
また、Web会議システムの注意点としては主に2点考えられる。
1つ目は、インターネット回線を利用するため、回線の品質や接続状況によって音声や画質にトラブルが生じることがある点だ。また、ネットワークセキュリティ面も考慮する必要がある。
2つ目の注意点は、運用ルールの整備が必要になる点だ。利用する従業員が増えると、ガバナンスやセキュリティ教育、利用におけるルール作りが重要になる。特にPCなどWeb会議で利用する端末を社外に持ち出す場合や、モバイル端末を利用する場合はセキュリティ面での注意が必要だ。デバイス管理を含めた会社全体のセキュリティポリシーの見直しが必要であることも考慮にいれたい。
「Web会議」と「ビデオ会議(テレビ会議)」はよく混同されるが、その仕組みは大きく異なる。
Web会議ツールはインターネットに接続されたPCがあれば利用できるが、ビデオ会議ツールは専用のカメラやモニター、音声機器などを用いて遠隔会議を実現する。MCU(Multipoint Control Unit:多地点制御装置)によって多拠点間を接続することで、3拠点以上の複数拠点をつないだ会議を実施することも可能だ。
ビデオ会議は専用の機器を使用するため質の高い遠隔会議を実現できるが、機材を用意するコストや手間がかかる。一方、Web会議はさまざまなデバイスで手軽に利用できるため、テレワークの普及によって一気に広まった。
以下はキーマンズネットで掲載しているWeb会議の関連記事だ。ツールの導入、運用にぜひ役立ててほしい。
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