IT担当者300人に聞きました
経費精算システムの導入状況(2016年)/後編(3/3 ページ)
経費精算システムを導入しない理由は「件数が少なく、Excelでも対応できるから」
次に、経費精算システムに必要性を感じない理由をフリーコメントで聞いたところ、「件数が少ない」との理由が最も多く、その他「規模が小さく、Excelを添付する形での精算業務、経理処理に支障ないため」「交通費精算が発生する者は限られており、経費精算にかかる作業量は少ないため」「出張旅費や不定期な接待交際費などは頻度が低く、目的もパターン化できており、申請書類の入力にさほど苦労していないため」といったコメントがあった。
最後に、自社の経費精算フローやシステムに対する意見や要望を自由に記入してもらった。ほとんどのコメントは「処理にかかる手間を極力減らしてほしい」という要望に集約できるが、大別すると以下のような整理ができそうだ。
(1)領収書などの紙類の処理
- もっと簡易に領収書を処理できるようにしてもらいたい
- 「領収書や明細の提出について、電子化を進めてほしい
- 報告書への領収書の、のり付けが面倒
(2)交通費の自動計算など
- 交通費は自動計算してほしい
- 通勤経路の選定基準が“安価”となっている点を改善してほしい
- 旅費検索を他サービスと連動してほしい
(3)定型パターンの登録など
- 繰り返し登録、あるいは定型登録ができるとよい
- 過去入力したものを再入力する場合、一部省略できる機能がほしい
(4)精算までのリードタイムやスパン
- 月次での精算なので、申請タイミングによっては精算される時期が遅くなる
- 処理フローが社長決裁まであり、長すぎる。部長までの決裁でよいと思う
- 責任者の承認が何度も必要な処理フローをやめてほしい
(5)その他
- PCを持たない社員にとっても、入力が簡単なものがいい
- モバイル承認など最新のIT対応ができていない
- 工場ごとにシステムが異なっており、不便である
- 親会社が決めたシステムを利用するほかない。以前のシステムの方が使い勝手がよかった
(1)の紙の領収書については、税制改正により、2017年1月より電子帳簿保存法の施行規則におけるスキャナー要件が緩和されるため、スマートフォンで撮影した領収書の画像と、3日以内に付与したタイムスタンプがあれば、紙の原本は不要になる。この変更に対応しているシステムを導入していれば、領収書の処理は楽になるだろう(ただし、所轄の税務署へ実施の3カ月前に届けを出す必要がある)。
(2)の交通費や(3)の定型パターンについても、対応しているツールがあるので、従業員のニーズに合わせて再検討することで処理の効率化が図れるかもしれない。(4)の精算までのリードタイムやスパンについては、社内ルールの問題であるためツールでの改善は難しいが、担当者レベルではこのような不満も抱えていることを覚えておいてもよさそうだ。
後編では、経費精算システムを導入している企業のうち、46.8%の企業が自社開発ツールを利用していることや、今後、経費精算システムを選定・活用する際の重視するポイントとしては、「柔軟なフロー設計、カスタマイズ性」や「モバイル対応」が上昇傾向にあることなどが明らかになった。
経費精算処理は、どこの企業でも生産性のない事務作業になっている場合がほとんどだ。従業員に業務時間を有効に使ってもらうためにも、経費精算システムを有効的に活用してみてはどうだろうか。
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