「シンクライアントの運用」はもう限界? ヤマトシステム開発の答え(1/4 ページ)
機能を最小限に抑えた端末を用いたシンクライアントの技術。働き方革命に伴って、その仕組みが再び注目を集めている。あのヤマトシステム開発も導入したというが、その効果やいかに。デメリットと合わせて紹介する。
2017年7月24日は、社外での業務が奨励された「テレワーク・デイ」であった。働き方改革とともに注目を集めるテレワーク。しかし、実現のための環境を整えることは容易ではない。
「弊社では、テレワークの推進において、ソフト面とハード面双方の施策を大事にしている」と話すのは、ヤマトシステム開発だ。テレワークを推進する施策として、ソフト面では深夜残業の禁止といったルールの制定などを行い、ハード面では「サテライトオフィスの環境整備」や「ペーパーレス化」「シンクライアントの導入」などを行ってきた。こうした施策の後押しによって、同社では近年テレワークの利用者も伸びてきた(図1)。
とりわけハード面の施策において中核を担っているのがシンクライアントという仕組みの導入だという。このシンクライアントは古くからの技術である一方、近年は社外に端末を持ち出す働き方の登場によって再び注目を集めている。
2017年7月18日に開催された「VMware Conference2017 Summer」では、ヤマトシステム開発 インフラ技術本部ジュニアスペシャリストの千田義和氏経緯が登壇、シンクライアント導入の経緯と効果について語った。本稿ではその内容を基に、同社が実際にVMware Horizonなどのサービスを利用してシンクライアントの環境をいかに整備したのか、またその際に気付いたメリット・デメリットについて紹介していく。
シンクライアントって何?
ヤマトシステム開発は、情報漏えい対策に有効であること、コスト削減に効果的であることに注目し、2010年からシンクライアントの仕組みを取り入れ始めたと千田氏は話す。
シンクライアントとはユーザーの使用するクライアントPCの機能を最小限にとどめ、サーバ側で処理を行う仕組みのことだ。サーバ側で処理された結果のみが、クライアントPC上の画面に転送されてくる。ユーザーはクライアントPC上で作業をするが、その処理自体はサーバ側で行われる。つまり、作業しているクライアント端末は情報を保持することがないため、端末からの情報漏えいを防ぐ際に有効だ。また一般的に端末側は、画面の表示や入出力操作といった最低限の機能を持つ「Thin(痩せた)」端末、すなわちシンクライアント端末で対応できることからコストの面でも有利であるといわれている。
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